妊婦の血中鉛の検査(スクリーニング)の有効性(米国予防医療作業部会のシステマティックレビュー)
Screening for Elevated Blood Lead Levels in Pregnant Women: A Systematic Review for the U.S. Preventive Services Task Force
どんな研究?
01 — Summary鉛はおなかの赤ちゃんの発達に有害な金属として知られています。このレビューは、症状のない妊婦に対して血中の鉛を調べる検査(スクリーニング)や、その後の対応が役立つかを、米国予防医療作業部会のために検討したものです。妊婦の鉛スクリーニングについての根拠は極めて限られ、健康上の結果を改善するかについての証拠はありませんでした。
要点
02 — Key points- 01症状のない妊婦への血中鉛スクリーニングの有効性を検討したSR
- 02根拠は極めて限られている
- 03健康アウトカムを改善するかの証拠はなかった
- 04鉛そのものの有害性を否定するものではない
これは「検査(スクリーニング)の有効性」についての評価で、鉛の有害性を否定するものではありません。鉛は胎児の発達に悪影響があり、曝露を避けることは重要です。心配がある場合は医師に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- USPSTF Evidence Synthesis (AHRQ)
- 発表年
- 2019
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related電子ごみ(e-waste)由来の重金属への胎内曝露と、妊娠・新生児のアウトカム(システマティックレビュー)
電子ごみ(e-waste)の処理・リサイクルは、鉛などの重金属を周囲の環境に放出し、近くに住む妊婦や胎児の健康リスクになりえます。このレビューは、e-waste由来の重金属への妊娠中の曝露と、妊娠・新生児のアウトカムとの関係を調べた研究をまとめたものです。曝露の多い地域では、母体の血液・胎盤・臍帯血などで重金属が高く、新生児の発達への悪影響を示唆する(限定的な)証拠が見られました。
母親の環境化学物質への曝露と子どもの健康リスク:栄養状態が和らげる役割(スコーピングレビュー)
母親の栄養状態が、大気汚染や有害金属などの環境要因による子どもの健康リスクを和らげるかを、60件の研究から地図づくり的に整理したレビューです。最もよく調べられていた栄養素は葉酸で、葉酸が大気汚染・有害金属・喫煙による神経発達などへの影響を和らげる可能性が示されました。ただし研究の多くは観察研究で、結論を出すための統合はしていません。
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プラスチックなどに含まれることがあるビスフェノール類への妊娠中の曝露と、子どもの甲状腺の働き(甲状腺ホルモン)との関係を、複数の研究からまとめたメタアナリシスです。妊娠中のビスフェノール曝露は、特に女の子で甲状腺ホルモンの値の変化と関連していました。妊娠中の曝露を減らす対策が、子どもの健康のために望ましいとされています。