離乳食としての卵の可能性:栄養摂取量と食事の多様性改善
Potential of Egg as Complementary Food to Improve Nutrient Intake and Dietary Diversity
どんな研究?
01 — Summary南アフリカの低所得コミュニティで卵を離乳食として提供するRCTを試みましたが、COVID-19により早期中断となりました。卵群(70名)では毎日または週4日以上の卵摂取率が高く、コレステロールやビタミンDの摂取量が増加しました。卵アレルギーは1例も発生せず、頻繁な卵摂取はアレルギー症状の発生とは関連しませんでした。
要点
02 — Key points- 01卵の頻繁な摂取により、コレステロールおよびビタミンDの摂取量が増加した
- 02卵群では食事の多様性が対照群より高かった(36.2% vs 18.9%)
- 03卵アレルギーや感作の発生は1例もなかった
COVID-19により早期中断となり、サンプル数が小さい(卵群70名、対照群85名)。南アフリカの低・中所得コミュニティが対象であり、日本の状況への一般化には限界がある。成長アウトカムを評価できなかった。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験(早期中断)
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- Nutrients
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.3390/nu14163396
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related離乳期に毎日卵を食べると、食物アレルギーの感作が減るかもしれない(南アフリカの乳児を対象としたランダム化比較試験)
生後6〜9か月の乳児500人を、毎日1個の卵を6か月間食べるグループと食べないグループにランダムに分けて、食物アレルギーのなりやすさ(感作)を比べた研究です。卵そのものへの感作は両グループでほとんど差がありませんでしたが、いくつかの代表的な食物への感作をまとめると、卵を食べたグループのほうが少ない傾向(7.5%対12.9%)がみられました。離乳期に卵を取り入れることが、食物アレルギーの予防に役立つ可能性を示しています。
市販離乳食ラベルの導入推奨月齢とアレルギー予防ガイドラインとの整合性
ポルトガルのスーパー13店舗で市販の補完食品(離乳食)539品を調査し、パッケージに記載された「対象月齢」がアレルギー予防の最新ガイドライン(多様な食品の早期導入を推奨)とどれだけ合っているかを分析した研究です。多くの製品では月齢が食品カテゴリーによってまちまちに設定されており、主要アレルゲンを含むかどうかでも推奨月齢が大きく異なることがわかりました。ラベルの月齢表示が現在の推奨と合致していないケースが多い傾向がありました。
イル=ド=フランス地域における離乳食への卵・ピーナッツ・木の実の導入実態
フランス・イル=ド=フランス地域の開業医と小児科医を対象に、アレルギー予防を目的とした生後4〜6か月からの卵・ピーナッツ・木の実の早期導入推奨がどの程度実践されているかを調査した研究です。多くの医師が推奨の存在を知っていたものの、実際に患者へ伝えている割合はまだ低い傾向があり、普及には取り組みが必要であることが示されました。