離乳期にカシューナッツのペーストを取り入れることの安全性と実行可能性(ランダム化比較試験)
Feasibility and safety of introducing cashew nut spread in infant diets—A randomized trial
どんな研究?
01 — Summaryピーナッツは早めに少しずつ与えるとアレルギー予防に役立つとされますが、木の実(ナッツ類)については試験が少ない状況でした。この研究では、生後6〜8か月の乳児を、カシューナッツのペーストを定期的に与えるグループと、とくに指示しないグループにランダムに分けて、安全に進められるかを調べました。週3回・小さじ1杯ほどを与える方法は無理なく続けられ、重いアレルギー反応も起きませんでした。逆に与えなかったグループの子に1歳時点でカシューアレルギーがみられました。
要点
02 — Key points- 01生後6〜8か月の乳児を対象にしたランダム化比較試験
- 02週3回・小さじ1杯ほどのカシューペーストを無理なく続けられた
- 03重いアレルギー反応は起きず、安全に進められた
- 04与えなかったグループの子に1歳でカシューアレルギーがみられた
人数が少なめの試験で、アレルギーの「予防効果」を確かめたものではなく、主に安全性と進めやすさを見た研究です。すでにアレルギーがある子や、家族にナッツアレルギーがある場合は進め方が異なります。ナッツは窒息のリスクもあるため、必ずペースト状にし、心配があれば医師に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- Pediatric Allergy and Immunology
- 発表年
- 2023
- DOI
- 10.1111/pai.13969
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related離乳期に毎日卵を食べると、食物アレルギーの感作が減るかもしれない(南アフリカの乳児を対象としたランダム化比較試験)
生後6〜9か月の乳児500人を、毎日1個の卵を6か月間食べるグループと食べないグループにランダムに分けて、食物アレルギーのなりやすさ(感作)を比べた研究です。卵そのものへの感作は両グループでほとんど差がありませんでしたが、いくつかの代表的な食物への感作をまとめると、卵を食べたグループのほうが少ない傾向(7.5%対12.9%)がみられました。離乳期に卵を取り入れることが、食物アレルギーの予防に役立つ可能性を示しています。
子どものピーナッツアレルギー — 治療より予防が大切?
ピーナッツアレルギーは子どものころに始まって一生続くことが多く、ときに重いアレルギー反応を起こします。この総説は、これまでの臨床試験や各国の指針をまとめ、特にアレルギーになりやすい赤ちゃんでは、ピーナッツを早めに食べ始めることが発症の予防に役立つと説明しています。あわせて、すでに発症した人への治療(免疫療法)の現状も整理しています。
食物アレルギーの予防 — 早めの導入だけでは終わらない
アレルギーになりやすい食品を遅らせて与える習慣が、食物アレルギーが増えた一因かもしれない、と著者は指摘します。多くの指針は生後4〜6か月ごろからの早めの導入をすすめていますが、この論説は「一度始めたら、その後も続けて定期的に食べること」が予防に同じくらい大切だと説明しています。家庭で始めるのが不安な家族には、診療所で導入を手伝う方法もあると提案しています。