離乳食の進め方と食物アレルギーのなりやすさ(フランス・ELFEコホート)
Complementary feeding practices are related to the risk of food allergy in the ELFE cohort
どんな研究?
01 — Summaryフランスの全国コホート(子ども6662人)で、離乳食の進め方と、その後(1〜5歳半)の食物アレルギーやぜんそくなどとの関係を調べた研究です。離乳の開始が遅い(生後6か月より後)ことや、卵・魚・小麦・乳製品といった主要なアレルゲンを10か月までに取り入れていないことは、食物アレルギーのなりやすさと関連していました。主要な食品を遅らせずに少しずつ取り入れていくことが、予防の観点で支持される結果です。
要点
02 — Key points- 01フランスの子ども6662人を追跡したコホート研究
- 02離乳の開始が遅いと食物アレルギーのリスクが高めだった
- 03主要なアレルゲンを10か月までに取り入れないと、食物アレルギーが約2.5倍と関連
- 04主要な食品を遅らせず少しずつ取り入れる方針を支持
観察研究のため、進め方が遅いことがアレルギーを直接引き起こすとは言えません(すでにアレルギー傾向のある子は導入が遅れやすいなど、逆の関係もありえます)。アレルギーの記録は保護者の申告にもとづきます。離乳の進め方は子どもの状態によって異なるため、不安があれば医師に相談しながら進めてください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Allergy
- 発表年
- 2023
- DOI
- 10.1111/all.15828
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related離乳食を始める時期と、食物アレルギー・湿疹・ぜんそく・アレルギー性鼻炎(システマティックレビュー)
米国政府(USDA・保健省)のプロジェクトの一環として、離乳食(母乳・ミルク以外の食べ物)を始める時期と、子どもの食物アレルギー・アトピー性皮膚炎(湿疹)・ぜんそく・アレルギー性鼻炎との関係を調べたシステマティックレビューです。離乳食を始める年齢と、これらのアレルギーの起こりやすさとの間には関係がない、という中くらいの確かさの結論が示されました。
離乳期に毎日卵を食べると、食物アレルギーの感作が減るかもしれない(南アフリカの乳児を対象としたランダム化比較試験)
生後6〜9か月の乳児500人を、毎日1個の卵を6か月間食べるグループと食べないグループにランダムに分けて、食物アレルギーのなりやすさ(感作)を比べた研究です。卵そのものへの感作は両グループでほとんど差がありませんでしたが、いくつかの代表的な食物への感作をまとめると、卵を食べたグループのほうが少ない傾向(7.5%対12.9%)がみられました。離乳期に卵を取り入れることが、食物アレルギーの予防に役立つ可能性を示しています。
離乳期にカシューナッツのペーストを取り入れることの安全性と実行可能性(ランダム化比較試験)
ピーナッツは早めに少しずつ与えるとアレルギー予防に役立つとされますが、木の実(ナッツ類)については試験が少ない状況でした。この研究では、生後6〜8か月の乳児を、カシューナッツのペーストを定期的に与えるグループと、とくに指示しないグループにランダムに分けて、安全に進められるかを調べました。週3回・小さじ1杯ほどを与える方法は無理なく続けられ、重いアレルギー反応も起きませんでした。逆に与えなかったグループの子に1歳時点でカシューアレルギーがみられました。