妊娠中のグリホサート曝露と幼児の神経発達:プエルトリコ出生コホート
Gestational glyphosate exposure and early childhood neurodevelopment in a Puerto Rico birth cohort.
どんな研究?
01 — Summary除草剤として世界で広く使われるグリホサートへの妊娠中の曝露が、幼児の神経発達と関係するかをプエルトリコの出生コホート(143組)で調べた研究です。妊娠中の尿中グリホサート濃度と子どもの神経発達の間に一部で関連が示されましたが、結果は一貫せず、サンプル数も少ないため予備的な知見です。
要点
02 — Key points- 01妊娠中の尿中グリホサート値と幼児の神経発達の一部指標との関連を検討
- 02143組の母子という小規模研究で、結果は予備的
- 03動物実験ではグリホサートの神経毒性が示されているが、ヒトでの研究は限られている
n=143と非常に少なく、統計的パワーが限られる。コホート研究であり因果関係は示せない。プエルトリコという特定地域のデータで農業曝露状況が一般的でない可能性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Environmental Research
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.1016/j.envres.2024.118114
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の有機塩素系農薬曝露と乳幼児の神経発達:前向き出生コホート研究
数十年前に禁止されたにもかかわらず環境中に残留し続けている有機塩素系農薬(DDT・HCHなど)への妊娠中の曝露と、乳幼児の神経発達との関連を前向きコホート研究で調べました。特定のHCHアイソマーなど、これまで研究が少なかった農薬成分についても検討し、性別による影響の違いも探索されました。
妊娠中のPFAS曝露と5歳までの神経発達遅延:ホルモンによる影響の違い
中国の出生コホート(543人)を用いた研究で、妊娠中にPFAS(フッ素系化合物)にさらされると、子どもの3〜60か月の神経発達遅延(コミュニケーション・運動など)のリスクが高まる可能性があります。また、臍帯血中のホルモン(エストラジオール・プロゲステロン)の濃度によって、PFASの影響の大きさが異なる傾向が示されました。
妊娠中の金属曝露と子どもの神経発達:代謝経路の撹乱を介した関連
中国の武漢健康赤ちゃんコホート(1,088組)を用いて、妊娠初期(約13週)の尿中金属濃度と2歳時の神経発達(精神発達・運動発達)との関連を調べた研究です。複数の金属のうち、一部が精神発達や運動発達のスコアと関連しており、臍帯血メタボロミクス解析により代謝経路の変化がその関連を媒介している可能性が示されました。