思春期の「感情的な食べ方」と肥満の関係:中国・台州での横断調査
Emotional eating behaviour and obesity in adolescents: a cross-sectional survey in Taizhou, China.
どんな研究?
01 — Summary中国の中学・高校生881人を対象に、感情(不安・怒り・落ち込みなど)をきっかけに食べてしまう「感情的な食べ方(エモーショナルイーティング)」と体格の関係を調べました。感情的な食べ方のスコアが高いほど、過体重・肥満や腹部肥満のリスクが高い傾向が見られました。感情的な食べ方のスコアは肥満群が最も高く、標準体重の群と明確な差がありました。
要点
02 — Key points- 01感情的な食べ方のスコアは、標準体重(45点)、過体重(60点)、肥満(69点)の順に高かった(いずれも平均値)
- 02感情的な食べ方のスコアが高いほど、過体重(aOR=1.10)・肥満(aOR=1.15)・腹部肥満(aOR=1.11)のリスクが高かった
- 03肥満の思春期の子ほど、怒り・不安・落ち込みによる過食が顕著な傾向があった
横断研究のため、感情的な食べ方と肥満のどちらが先かという因果関係はわかりません。中国の一都市のデータであり、他地域への一般化には注意が必要です。自記式の質問票を使用しており、回答に偏りが生じる可能性があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Archives of Public Health
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1186/s13690-026-01953-9
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どもの体重と心の健康は双方向に関係する:縦断研究のシステマティックレビュー
1994年〜2022年に実施された33件の縦断研究をまとめたところ、子ども期の体重が多いほどその後の心の健康(メンタルウェルビーイング)が低くなる傾向があり、逆に心の健康の低下がその後の体重増加とも関係している可能性が示されました。ただし、心の健康から体重への影響を調べた研究は少なく、エビデンスは限られています。
子どもの肥満とうつ・不安障害の関連:いじめや家族の精神健康が調整因子になるか
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子ども時代の逆境体験(ACE)とメタボリックシンドロームの関連:システマティックレビューとメタアナリシス
幼少期に虐待・ネグレクトや家庭内の問題など「逆境体験(ACE)」を経験すると、その後の生涯にわたってメタボリックシンドローム(腹部肥満・高血圧・脂質異常・高血糖の組み合わせ)になりやすくなる傾向をまとめたメタアナリシスです。ACEの種類や数が多いほどリスクが高まる可能性があり、子ども時代の環境が大人の代謝健康に長期的な影響を与えることが示唆されています。ただし観察研究をまとめた結果であり、因果関係は示されていません。