早期ピーナッツ導入とハイリスク乳児のピーナッツアレルギー予防に関する国際コンセンサス
Consensus communication on early peanut introduction and the prevention of peanut allergy in high-risk infants
どんな研究?
01 — Summary米国・欧州・日本など10の主要アレルギー学会が共同で出した暫定ガイダンス。離乳食を始める時期に、ピーナッツをあえて遅らせるのではなく、早めに取り入れることがハイリスクの乳児のピーナッツアレルギー予防につながる可能性があるという新しいエビデンスを踏まえた内容です。正式なガイドラインはその後に更新される予定と明記されています。
要点
02 — Key points- 0110の国際アレルギー学会が連名で発表した暫定コンセンサス
- 02ハイリスク乳児へのピーナッツの早期導入(離乳食開始期)を支持する新興エビデンスを紹介
- 03正式なガイドライン改訂は近日予定とされた
これはコンセンサス声明(専門家意見)であり、独自の研究データは含まない。ハイリスク乳児に限定した暫定ガイダンスで、全乳児への一般化には注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 専門家コンセンサス声明
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- World Allergy Organization Journal
- 発表年
- 2015
- DOI
- 10.1186/s40413-015-0076-x
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どものピーナッツアレルギー — 治療より予防が大切?
ピーナッツアレルギーは子どものころに始まって一生続くことが多く、ときに重いアレルギー反応を起こします。この総説は、これまでの臨床試験や各国の指針をまとめ、特にアレルギーになりやすい赤ちゃんでは、ピーナッツを早めに食べ始めることが発症の予防に役立つと説明しています。あわせて、すでに発症した人への治療(免疫療法)の現状も整理しています。
生後1年以内にピーナッツを始めた赤ちゃんでの、別タイプの反応(FPIES)の頻度
アレルギー予防のためにピーナッツを早めに始める赤ちゃんが増えるなか、まれにFPIESという別タイプの消化管の反応が起きることが心配されていました。オランダで生後4〜11か月にピーナッツを始めた赤ちゃんを追ったところ、初めて与えた706人のうちFPIESが疑われたのはわずか2人(0.3%)でした。発症した子の多くは3歳までにピーナッツを食べられるようになっており、著者は「この反応を理由に早期導入を避ける必要はない」と述べています。
食物アレルギーの予防 — 早めの導入だけでは終わらない
アレルギーになりやすい食品を遅らせて与える習慣が、食物アレルギーが増えた一因かもしれない、と著者は指摘します。多くの指針は生後4〜6か月ごろからの早めの導入をすすめていますが、この論説は「一度始めたら、その後も続けて定期的に食べること」が予防に同じくらい大切だと説明しています。家庭で始めるのが不安な家族には、診療所で導入を手伝う方法もあると提案しています。