乳児への補完食(離乳食)の導入
Introduction of Complementary Foods to Infants
どんな研究?
01 — Summaryアレルゲン食品の早期導入によるアレルギー予防効果を、最近のRCTの結果をもとに整理したレビューです。高リスク乳児(重度の湿疹・卵アレルギーがある子)への早期ピーナッツ導入は、回避と比べてピーナッツアレルギーの発症を減らすという直接的な証拠がすでにあります。卵の早期導入についても、メタアナリシスで中程度の確実性の証拠として卵アレルギーリスクの低下が示されています。
要点
02 — Key points- 01高リスク乳児への生後4〜11か月でのピーナッツ導入は、ピーナッツアレルギー発症を大幅に減らすという直接的なRCTの証拠がある
- 02卵の早期導入は、遅い導入と比べて卵アレルギーのリスクを下げる可能性がある(メタアナリシスで中程度の確実性)
- 03最適なタイミングや投与量については、さらなる研究が必要
ナラティブレビューであり、引用した個別RCTの対象・デザインが異なる。一般集団(低リスク児)への早期導入の効果はまだデータが不十分。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- レビュー(ナラティブ)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Annals of Nutrition and Metabolism
- 発表年
- 2017
- DOI
- 10.1159/000457928
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related食物アレルギーの予防:早期導入の重要性
過去20年で欧米を中心に食物アレルギーが増加しており、予防戦略も大きく変わってきました。かつてはアレルゲンとなる食品を遅らせて導入する方針でしたが、近年のRCT(ランダム化比較試験)では早期に導入するほうがアレルギー発症を防ぐ可能性があることが示されています。特にピーナッツの早期導入には強いエビデンスがありますが、他のアレルゲン食品への早期導入については結果がまだ一致していません。
食物アレルギー予防のための離乳食の開始時期:システマティックレビューの概観
離乳食の開始時期と食物アレルギー・アレルギー感作の関係を調べた複数のシステマティックレビューを統合したオーバービューです。アレルゲン食品(卵・ピーナッツなど)の早期(4〜6か月ごろ)導入は特定のアレルギー予防に有効とされますが、全般的なアレルギー感作への影響については証拠の確実性が低く、一般化には限界があります。
離乳食期における保護者のアレルゲン食品の与え方:ニュージーランドの乳児を対象とした観察研究
ニュージーランドの乳児625組を対象とした調査で、9〜10か月の時点で主要な食物アレルゲンをすべて与えられていたのは17%のみでした。赤ちゃん主導の離乳食(BLW)のアプローチを取る家庭ほどアレルゲン食品を与えやすく、市販の離乳食パウチの多用は卵・ピーナッツを与える機会を減らす傾向がありました。多くの保護者がアレルゲン食品の早期導入ができていないことが示されました。