食物アレルギーの予防:早期導入の重要性
Prevention of Food Allergy: The Significance of Early Introduction
どんな研究?
01 — Summary過去20年で欧米を中心に食物アレルギーが増加しており、予防戦略も大きく変わってきました。かつてはアレルゲンとなる食品を遅らせて導入する方針でしたが、近年のRCT(ランダム化比較試験)では早期に導入するほうがアレルギー発症を防ぐ可能性があることが示されています。特にピーナッツの早期導入には強いエビデンスがありますが、他のアレルゲン食品への早期導入については結果がまだ一致していません。
要点
02 — Key points- 01アレルゲン食品を遅らせて導入する方針は食物アレルギー予防に効果がないと現在は考えられている
- 02ピーナッツの生後早期(4〜11か月)導入はピーナッツアレルギーを予防するという高品質な試験の証拠がある
- 03卵・牛乳など他のアレルゲンへの早期導入の効果については試験結果が一致しておらず、さらなる研究が必要
ナラティブレビューであり、引用した個別RCTの対象集団や研究設計の違いを整理しているが、メタアナリシスではない。ピーナッツ以外のアレルゲンについてはエビデンスが不十分。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- レビュー(ナラティブ)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Medicina
- 発表年
- 2019
- DOI
- 10.3390/medicina55070323
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児への補完食(離乳食)の導入
アレルゲン食品の早期導入によるアレルギー予防効果を、最近のRCTの結果をもとに整理したレビューです。高リスク乳児(重度の湿疹・卵アレルギーがある子)への早期ピーナッツ導入は、回避と比べてピーナッツアレルギーの発症を減らすという直接的な証拠がすでにあります。卵の早期導入についても、メタアナリシスで中程度の確実性の証拠として卵アレルギーリスクの低下が示されています。
食物アレルギー予防のための離乳食の開始時期:システマティックレビューの概観
離乳食の開始時期と食物アレルギー・アレルギー感作の関係を調べた複数のシステマティックレビューを統合したオーバービューです。アレルゲン食品(卵・ピーナッツなど)の早期(4〜6か月ごろ)導入は特定のアレルギー予防に有効とされますが、全般的なアレルギー感作への影響については証拠の確実性が低く、一般化には限界があります。
ピーナッツ早期導入とアレルギー高リスク乳児のピーナッツアレルギー予防に関するコンセンサス声明
10の国際アレルギー・小児科学会による合意声明です。LEAP試験(高リスク乳児640人のRCT)で、生後4〜11か月にピーナッツを週3回以上与えた群はピーナッツ回避群と比べて5歳時のアレルギー発症率が80%低いことが示されました。この結果を受け、アレルギー高リスク乳児(重度の湿疹・卵アレルギーを持つ子)へのピーナッツ早期導入を支持する暫定ガイダンスが出されました。