ピーナッツ早期導入とアレルギー高リスク乳児のピーナッツアレルギー予防に関するコンセンサス声明
Consensus Communication on Early Peanut Introduction and the Prevention of Peanut Allergy in High-risk Infants
どんな研究?
01 — Summary10の国際アレルギー・小児科学会による合意声明です。LEAP試験(高リスク乳児640人のRCT)で、生後4〜11か月にピーナッツを週3回以上与えた群はピーナッツ回避群と比べて5歳時のアレルギー発症率が80%低いことが示されました。この結果を受け、アレルギー高リスク乳児(重度の湿疹・卵アレルギーを持つ子)へのピーナッツ早期導入を支持する暫定ガイダンスが出されました。
要点
02 — Key points- 01LEAP試験で、高リスク乳児への生後4〜11か月のピーナッツ早期導入はピーナッツアレルギーリスクを約80%減らした(絶対リスク差14%)
- 02皮膚テスト陰性の乳児では8.5人に1人、わずかに陽性の乳児では4人に1人が早期導入で恩恵を受けた
- 03本コンセンサスは高リスク乳児(重度湿疹・卵アレルギー)への暫定ガイダンスであり、一般・低リスク集団への適用は未確定
本試験(LEAP)は高リスク乳児(重度湿疹・卵アレルギー)に限定されており、一般集団への適用はデータが不十分。皮膚テスト5mm超の乳児は除外された。暫定ガイダンスであり、その後のより詳細なガイドラインで更新されている。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- RCTに基づくコンセンサス声明
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- PEDIATRICS
- 発表年
- 2015
- DOI
- 10.1542/peds.2015-2394
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related食物アレルギーの予防:早期導入の重要性
過去20年で欧米を中心に食物アレルギーが増加しており、予防戦略も大きく変わってきました。かつてはアレルゲンとなる食品を遅らせて導入する方針でしたが、近年のRCT(ランダム化比較試験)では早期に導入するほうがアレルギー発症を防ぐ可能性があることが示されています。特にピーナッツの早期導入には強いエビデンスがありますが、他のアレルゲン食品への早期導入については結果がまだ一致していません。
乳児への補完食(離乳食)の導入
アレルゲン食品の早期導入によるアレルギー予防効果を、最近のRCTの結果をもとに整理したレビューです。高リスク乳児(重度の湿疹・卵アレルギーがある子)への早期ピーナッツ導入は、回避と比べてピーナッツアレルギーの発症を減らすという直接的な証拠がすでにあります。卵の早期導入についても、メタアナリシスで中程度の確実性の証拠として卵アレルギーリスクの低下が示されています。
食物アレルギー・アトピー性皮膚炎の一次予防に関する診療ガイドラインの質と一貫性のシステマティックレビュー
食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の一次予防に関する国際的な診療ガイドラインの質と推奨の一貫性を体系的に評価しました。評価したガイドラインの質にはばらつきがあり、推奨内容の一貫性も十分とは言えない部分がありました。特にアレルゲン早期導入に関しては推奨が収束しつつありますが、他のトピック(プロバイオティクスなど)は意見が分かれています。