妊娠中の栄養介入が低出生体重に与える効果:システマティックレビューの概観
Effects of nutrition interventions during pregnancy on low birth weight: an overview of systematic reviews
どんな研究?
01 — Summary妊娠中の栄養介入が低出生体重(2500g未満)・早産・在胎不当小(SGA)のリスクに与える効果について、23件の高品質なシステマティックレビューをまとめた研究です。ビタミンA・低用量カルシウム・亜鉛・複合微量栄養素(MMN)のサプリメント、栄養教育、マラリア予防薬が低出生体重リスクの低下と関連していました。複合微量栄養素とたんぱく・エネルギーの適切な補充はSGAを改善し、高用量カルシウム・亜鉛・オメガ3脂肪酸などは早産リスクを下げる可能性があります。
要点
02 — Key points- 01複合微量栄養素(MMN)サプリメントは低出生体重・SGAリスクの低下と関連した
- 02ビタミンA、低用量カルシウム、亜鉛の補充も低出生体重リスク低下と関連
- 03高たんぱくサプリメントはSGAリスクを増加させる可能性があり注意が必要
含まれる研究の多くは低・中所得国のデータであり、日本などの高所得国への直接適用には注意が必要です。各介入のエビデンスは少数の試験に基づく場合もあります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビューの概観(SRのSR)
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- BMJ Global Health
- 発表年
- 2017
- DOI
- 10.1136/bmjgh-2017-000389
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠・乳児アウトカムを改善するための亜鉛補充
妊娠中の亜鉛サプリメントが母子の健康アウトカムに与える効果を評価したコクランのシステマティックレビューです。21か国で実施された多数のRCTのデータをまとめた結果、亜鉛補充によって早産リスクがわずかに低下する可能性が示されました。一方で、出生体重や周産期死亡率への効果は明確ではなく、重大なアウトカムへの臨床的な影響は限定的との判断がなされています。
妊娠前・妊娠中のカルシウム・リン・サプリメント摂取と早産リスクとの関連:大規模コホート研究
妊娠前後のカルシウムとリンの摂取量が、早産(37週未満の出産)リスクとどう関係するかを大規模コホートで調べた研究です。妊娠中の十分なカルシウム摂取が早産リスクの低下と関連する可能性があります。妊娠中の栄養が複合的に関与することを示しています。
妊娠中の大気汚染・猛暑への曝露と子どものアウトカムの関連を緩和する公衆衛生介入:システマティックレビュー
妊娠中の大気汚染や猛暑への曝露は早産・低出生体重・神経発達への悪影響と関連することが知られていますが、緑地環境・栄養・母乳育児などの介入でその影響を和らげられるかを調べたシステマティックレビューです。21件の研究を分析した結果、緑地(公園・自然)への居住は早産リスクをわずかに下げる可能性を示す一定の根拠がありましたが、他の介入(栄養・母乳育児など)はそれぞれ単一研究のみで証拠は予備的なものに留まりました。