牛乳除去食を行う0〜2歳児の微量栄養素の状態と栄養摂取
Micronutrient Status and Nutritional Intake in 0-to 2-Year-old Children Consuming a Cows' Milk Exclusion Diet
どんな研究?
01 — Summary牛乳アレルギーで牛乳除去食をしている2歳未満の乳幼児57人の微量栄養素の状態を調べた研究です。完全母乳グループでは、ビタミンB12欠乏(高ホモシステイン+低B12)が36%に見られた一方、ミルク非使用グループではゼロでした。鉄・亜鉛・ビタミンD欠乏はすべての授乳グループで見られ、ビタミンDは補充剤使用と正の相関がありました。
要点
02 — Key points- 01牛乳除去食をしている完全母乳児の36%にビタミンB12欠乏の可能性があり、離乳食の導入がB12状態改善と関連していた
- 02鉄・亜鉛・ビタミンDの不足はすべての授乳グループに見られた
- 03ビタミンDは補充剤を使うことで摂取量が改善された
横断研究でサンプル数が57人と小規模であり、因果関係は言えない。牛乳アレルギーの乳幼児という特定集団の結果であり、一般の乳幼児への適用には注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Journal of Pediatric Gastroenterology and Nutrition
- 発表年
- 2018
- DOI
- 10.1097/mpg.0000000000001942
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related牛乳アレルギーの子どもにおける微量栄養素の状態と成長:除去食の影響
牛乳アレルギー(CMA)の子どもは牛乳・乳製品の完全除去が必要で、特に2歳未満の時期に栄養不足になりやすいことが観察研究のレビューで示されています。ビタミンD不足が最も多く報告されており(不足30〜55%、欠乏20〜25%)、鉄欠乏も多い傾向があります。低アレルゲン性ミルクへの切り替えだけでなく、定期的な栄養モニタリングの重要性が強調されています。
乳児マッサージ用オイルを通じた経皮的微量栄養素補給の神経発達・栄養状態への効果:ランダム化プラセボ対照試験
鉄・ビタミンD・葉酸・ビタミンB12を含むリポソーム配合オイルで生後4〜7週から12ヵ月まで毎日マッサージを行うランダム化試験(444名)では、介入群と対照群で精神・運動発達スコアに有意差は見られなかった。ただし12ヵ月時点のビタミンD(25-OH-D)はわずかに改善する傾向が示された。中等度貧血のサブグループでは、介入によりヘモグロビンの低下が抑えられた可能性がある。経皮マッサージによる微量栄養素補給は神経発達の改善には十分でなかったとの結論で、より高用量での検討が必要とされている。
牛乳誘発性アレルギー性直腸炎の乳児における管理方針と耐性獲得の関連
牛乳たんぱくによる直腸炎(赤ちゃんの便に血が混じるアレルギー反応)と診断された乳児180人を対象に、どのような対処法が耐性獲得(牛乳を食べられるようになること)に関係するかを調べた後ろ向きコホート研究です。91%の赤ちゃんが最終的に耐性を獲得し、中央値で約31週後に達成されました。複数の食品を同時に除去したり、再導入を遅らせたりすることが耐性獲得を遅くする傾向がありました。