日本における添い寝・横向き授乳に関連した乳児窒息インシデント
Infant Suffocation Incidents Related to Co-Sleeping or Breastfeeding in the Side-Lying Position in Japan
どんな研究?
01 — Summary添い寝や横向き授乳中の乳児の窒息「インシデント(ヒヤリハット)」を調査した日本の研究です。死亡には至らなかった窒息の経験率や関連因子を分析し、添い寝や横向き授乳中のリスク要因を明らかにしています。こうしたインシデントを把握することが、乳児の窒息死亡を防ぐために重要と結論づけています。
要点
02 — Key points- 01添い寝や横向き授乳中の乳児窒息ヒヤリハット経験が一定の割合で報告された
- 02窒息インシデントの発生に関連する状況や要因が明らかにされた
- 03死亡に至らないインシデントの把握が事故予防の観点から重要と示唆された
ヒヤリハット(インシデント)の調査であり、死亡例や重篤例は別途報告されています。自己報告・後ろ向き調査のためリコールバイアスが生じる可能性があります。日本固有の育児習慣が関与しています。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 観察研究(質問紙調査)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- The Tohoku Journal of Experimental Medicine
- 発表年
- 2018
- DOI
- 10.1620/tjem.246.119
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related授乳方法と生後1年間の夜間睡眠時間の変化との関連
生後1年間にわたって193組の母子を追跡した研究で、授乳方法と乳児の夜間睡眠時間の関係を調べました。母乳の摂取量が多いほど夜間睡眠時間が長い傾向があり、この関連は月齢が上がるにつれて弱まりました。添い寝は母乳育児と関連していたものの、夜間睡眠時間そのものとは関連しませんでした。
乳幼児の睡眠の質に関連する行動・親の要因
イランで0〜36か月の乳幼児を持つ親358人を調査した研究です。就寝前のスクリーン(テレビ・スマホ等)使用と添い寝が、子どもの睡眠の質の低さと関連していました。一方、出生体重が高いことや保護者の教育水準が高いことは、睡眠の質の良さと関連していました。文化的背景が異なる地域でも、スクリーン使用や添い寝などの生活習慣が睡眠に影響する可能性が示されています。
ベビーベッドで寝かせるという安全睡眠推奨に従おうとした保護者の経験:質的研究
オーストラリア・クイーンズランド州の生後約3か月の乳児を持つ保護者3,341人(97%が母親)の自由記述を分析しました。約3分の1の保護者が乳児を別に寝かせるという指導に従うことが難しいと回答し、その理由として乳児の気質・母乳育児・保護者の疲労が挙げられました。リスク最小化のアプローチ(添い寝を完全禁止するのではなく、より安全な方法を指導する)を公衆衛生メッセージに取り入れる必要性が示されています。