位置的斜頭にヘルメット治療は効果がある? システマティックレビューと治療指針の提案
向きぐせなどでできる頭の形のゆがみ(位置的斜頭)に対するさまざまな治療法の効果を、これまでの研究をまとめて評価したシステマティックレビューです。ヘルメット治療は、中等度〜重度の赤ちゃんで初期の頭の形の改善を早める傾向が見られましたが、自然経過や向きを変えるなどの方法と比べて、長期的にはっきり優れているとは示されませんでした。治療法による差は時間とともに小さくなる、と報告しています。
子どもの睡眠の長さ・質が、成長・発達・学習にどう関わるかを扱う研究。
これは研究で分かっていることを中立に整理したもので、寝かせ方の指導や安全のアドバイスではありません。観察研究では、大人と同じ寝床で寝る添い寝は、とくに喫煙・飲酒・やわらかい寝具など他のリスクがあるときに、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まる方向と関連すると報告されています。一方で、添い寝は母乳育児と一緒に行われやすいという関連も一貫してみられます。実際にどう寝かせるかは、各国の安全な睡眠の指針(多くの国で「同じ部屋・別の寝床」が勧められています)を参照し、かかりつけの医師など専門家に相談してください。
子どもの昼寝が学習や発達によいのか、いつまで必要なのかを調べた研究を集めました。昼寝は学んだことを記憶に定着させて学習を助けるという考え方があり、保育施設の幼児を比べた研究では昼寝をする子の方がワーキングメモリー(短い間、情報を覚えて使う力)の成績がよいという報告があります。一方で、2〜3歳児で昼寝をしても記憶や計画の力は高まらなかったとする研究や、乳児期に昼間の睡眠が特に長い子はのちの記憶力がやや低い傾向だったとする研究もあり、結果は割れています。多くは観察研究で因果は示せず、人数も少なめのため確実性は低いと考えられます。「昼寝の卒業」は発達の自然な一部で、必要な時期には個人差があります。
画面を見る時間が長い子ほど、睡眠時間が短く、就寝時刻が遅く、寝つきが悪い傾向があると複数の研究が報告しています。特に布団の中での画面利用や寝る前の利用が睡眠の問題と関連しやすいようです。ただし支える研究は観察研究が中心で、関連があっても因果関係を示すものではなく、確実性はまだ低いと考えられます。画面の『量』だけでなく『時間帯』も関わる可能性が指摘されています。
おくるみをすると、赤ちゃんの静かな(深い)眠りが長くなり、眠りの状態が変わる回数が減る傾向があります。ただし安全のための注意が欠かせません。必ず仰向けで寝かせること、寝返りを始めたらおくるみをやめること、足や股関節は自由に曲げ伸ばしできるよう緩めにくるむこと(足を伸ばして固くくるむと発育性股関節形成不全のリスクが高まります)が大切です。また、ふだんおくるみをしていない赤ちゃんを急にきつくくるむと目が覚めにくくなり、乳幼児突然死のリスクを高めうる点にも注意してください。
思春期は体内時計が後ろにずれ、自然と寝る時刻が遅くなりがちです。平日と休日で寝起きの時刻が大きくずれたり、夜更かしが続いたりすると、うつや不安の症状、太り気味、睡眠不足と関連すると複数の研究が報告しています。ただし観察研究が中心で、関連があっても因果関係を示すものではなく、確実性はまだ低いと考えられます。始業を遅らせる試みも、睡眠の改善と関連すると整理されています。
おねしょはとても多く、年齢とともに自然に良くなっていくことがほとんどです。家族に同じ経験がある、男の子である、膀胱の発達がゆっくりめ、といった要因とのゆるやかな関連が報告されています。長く続いて困るときには、アラーム療法やデスモプレシンといった有効な対応があり、多くの子で改善が期待できます。本人を責めず、必要なら小児科に相談するのがよいでしょう。
赤ちゃんの睡眠の長さや乱れが、その後の発達や気質と関係するのかを調べた研究を集めました。日本の大規模なコホート(エコチル調査)では、睡眠の乱れが長引かないことや昼夜のリズムが、3歳での発達の遅れの少なさ・泣き方の特徴・てんかんの発症と関連すると報告されています。一方で、乳児の睡眠時間と認知・運動発達のあいだには、22件の研究をまとめても一貫した関連は確認できませんでした。どれも観察研究のため因果は示せず、結果も分野によって割れていて、確実性は低いと考えられます。乳児期の睡眠の乱れはよくあることで、多くは自然に整います。
昼は明るく・夜は暗くするメリハリのある照明は、赤ちゃんの体内時計が整うのを助ける可能性があります。ただし赤ちゃんを対象にした研究は少なく、効果の大きさまでは確かではありません。
睡眠時のおしゃぶりの使用は、観察研究では乳児突然死症候群(SIDS)のリスクが低いことと関連すると報告されており、各国のガイドラインでも触れられています。ただしこれは観察研究にもとづく関連で、おしゃぶりがSIDSを防ぐと証明されたわけではありません。一方で、よく心配される「おしゃぶりは母乳育児の妨げになる」という点は、研究の種類で結論が分かれています。観察研究ではおしゃぶりを使う子で母乳育児が短い傾向が見られますが、ランダム化比較試験では母乳育児の続けやすさに大きな差は確認されていません。
妊娠中に十分で適度な睡眠をとっている母親では、赤ちゃんの低出生体重が少ない傾向や、妊娠糖尿病のリスクが低い傾向が日本の大規模調査で報告されています(短すぎても長すぎてもよくないという報告もあります)。睡眠教育で産前産後のうつを防げるかはまだ証拠が不十分です。いずれも観察研究や少数の試験が中心で、睡眠が原因と言い切ることはできません。
就寝のお決まりの流れを整える、ひとりで眠りにつく力を促すなど、行動的な寝かしつけの工夫は、赤ちゃんの睡眠の問題を改善し、母親の気分の落ち込みも減らすと、複数のランダム化比較試験で示されています。方法に唯一の正解はなく、子どもの月齢・気質に合わせることが大切です。
向きぐせなどでできる頭の形のゆがみ(位置的斜頭・絶壁)は、多くが成長とともに自然によくなります。ヘルメット治療は、中等度〜重度でも自然経過より優れているとは言えず、副作用もあるとランダム化比較試験で示されています。まずは向きを変える・うつぶせ遊び(タミータイム)が基本です。
赤ちゃんを仰向けで寝かせること(うつぶせ寝・横向き寝を避けること)は、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクを下げると、世界中の研究で一貫して示されています。加えて、やわらかい寝具を避ける・同じ部屋で別の寝床にする・受動喫煙を避ける・母乳・おしゃぶりなども、リスクを下げる方向と関連します。
母乳で育った赤ちゃんは、1歳のときに睡眠時間が短くなりにくいという大規模な報告がある一方、母乳の回数が多いほど睡眠の質はやや低めという小規模な報告もあり、結果は一致していません。いずれも観察研究のため因果とは言えず、母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるもので優劣を決めるものではありません。
デジタル機器を長く使うことは、子どもの体や心の健康面の問題や、言葉の発達の遅れと関連すると報告されています。使う時間や内容に加え、大人と一緒に見て会話するなど『見方の質』も大切と考えられますが、研究の質はさまざまで因果とは言い切れません。
決まった就寝ルーティンや、乳製品、妊娠中の魚や発酵食品などが、子どもの睡眠の長さ・質と関連すると報告されています。いずれも関連であり、生活全体のリズムを整えることが基本です。
睡眠が足りない・不規則だと、子どもの心の健康や感情の安定と関連すると複数の研究で報告されています。睡眠時間だけでなく、質や規則性も大切だと考えられます。観察研究が中心で、互いに影響し合う面もあります。
睡眠リズムの乱れが近視と関連するという報告がある一方、睡眠時間と近視の関係ははっきりしないという研究もあり、結論は割れています。近視には屋外で過ごす時間や近くを見る作業など多くの要因が関わります。
睡眠が短い子は太りすぎになりやすいという関連が、複数の研究で報告されています。ただし関連は大きくなく、観察研究のため因果とは言い切れません。
向きぐせなどでできる頭の形のゆがみ(位置的斜頭)に対するさまざまな治療法の効果を、これまでの研究をまとめて評価したシステマティックレビューです。ヘルメット治療は、中等度〜重度の赤ちゃんで初期の頭の形の改善を早める傾向が見られましたが、自然経過や向きを変えるなどの方法と比べて、長期的にはっきり優れているとは示されませんでした。治療法による差は時間とともに小さくなる、と報告しています。
スクリーン(テレビ・スマホ・タブレットなど)を見る時間と子ども・若者の睡眠の関係を、21件のコホート研究(合計約55万人)をまとめて調べた研究です。1日の画面時間が1時間増えるごとに、総睡眠時間がおよそ3〜5分短くなり、就寝時刻が約13分遅くなる傾向が見られました。寝つきの悪さや不眠の症状とも関連し、特に思春期の子で影響が出やすいと報告しています。
1歳までの健康な赤ちゃんを対象に、おくるみ(スワドリング)が睡眠に与える影響を調べた研究をまとめたレビューです。条件を満たした6件の研究をまとめたところ、おくるみをすると静かな眠りの時間が長くなり、まだおくるみに慣れていない赤ちゃんでは眠りの状態が変わる回数(浅い眠りと深い眠りの行き来)が減る傾向がみられました。一方で、目が覚めにくくなることは、これまでおくるみをしていなかった赤ちゃんでは乳幼児突然死のリスクを高めうると注意を促しています。
平日と休日で寝起きの時刻がずれる「ソーシャル・ジェットラグ」と、10代・若者の心の状態の関連を調べた14研究(約16万人)をまとめた解析です。ずれが大きいほど、うつや不安の症状がやや多い傾向が報告されました。とくにずれが2時間を超えると、うつの起こりやすさが高めでした。ただし元になった研究はある時点で測った観察研究が中心で、エビデンスの確かさはとても低いと評価されています。
39か国・約44万人を対象にした128件の観察研究をまとめ、夜尿症(おねしょ)の頻度や関連する要因を調べたものです。全体ではおよそ7.2%の子どもに夜尿がみられ、家族に同じ経験がある、尿路感染がある、男の子であることなどが、夜尿のなりやすさとゆるやかに関連していました。これらは原因が確定したわけではなく、あくまで統計的な関連です。
昼間の症状を伴わないタイプの夜尿症に対して、理学療法(電気刺激、バイオフィードバック、骨盤底筋のトレーニング、行動療法など)が役立つかを、10件のランダム化比較試験をまとめて調べた研究です。なかでも電気刺激の研究が多く、行動療法などと組み合わせると、おもらしの夜が減り膀胱にためられる量が増えるなどの改善がみられたと報告しています。これらは第一選択がうまくいかない場合の二番目の選択肢として位置づけられています。
おしゃぶりの使用が母乳育児の続けやすさと関係するかを、ランダム化比較試験だけを集めて分析した研究です。正期産の赤ちゃんでは、生後2〜6か月の時点で、おしゃぶりを自由に使うグループと制限したグループとで母乳育児の割合に大きな差は見られませんでした。早産の赤ちゃんでは、おしゃぶり(栄養を伴わない吸う動き)を使うと入院期間が短くなる傾向も報告されています。著者は、観察研究では「おしゃぶりを使う子は母乳をやめるのが早い」と見えても、比較試験ではそうした差は出ていないと整理しています。
赤ちゃんの体内時計(一日のリズム)は、光の浴び方によって整えられ、成長・発達に関わります。この点を扱った25件の研究を整理したレビューです。昼は明るく・夜は暗くする「メリハリのある照明(明暗のサイクル)」が、赤ちゃんの夜の睡眠と日中の目覚めを良くし、体内時計の形成を助けることが示されました。
赤ちゃんを「仰向け」で寝かせることが、乳児突然死症候群(SIDS)などのリスクを下げるかを、54件の研究(約47万人)をまとめて調べた研究です。うつぶせや横向きに比べて、仰向けで寝かせるとSIDSのリスクがおよそ半分に下がる関連がみられました(オッズ比0.51)。世界の多くのガイドラインが勧める「仰向け寝(バック・トゥ・スリープ)」を支持する結果です。
妊娠中に、母親や赤ちゃんの睡眠を整えるための教育的なはたらきかけ(睡眠の知識やコツの提供)が、産前産後のうつの予防に役立つかを調べたシステマティックレビューです。条件に合う質の高い試験は2件しか見つからず、効果を結論づけるには証拠が不十分でした。睡眠と心の健康のつながりに注目した取り組みとして、今後の研究が期待されます。
睡眠を客観的な機器(睡眠ポリグラフ、活動量計、Fitbitなど)で測った研究にしぼり、10代の睡眠と感情の関係を11件の研究からまとめたシステマティックレビューです。睡眠が短い・寝つきが悪い・睡眠が足りていないことは、感情の不安定さや、気持ちのコントロールのしにくさと関連する傾向が見られました。
0〜5歳の子どもの睡眠の悩みに対して行われる、行動面からのはたらきかけ(寝かしつけの工夫など)のプログラム59件を集めて、どんな内容で、何を目標にしているかを整理した研究です。多くは保護者を対象に、ひとりで眠りにつく力(セルフねんね)、就寝前のお決まりの流れ(入眠儀式)、睡眠環境の整え方を扱っていました。評価は夜の睡眠時間や夜泣きが中心で、お昼寝や1日全体の睡眠リズムはあまり調べられていませんでした。
アプリやウェブなどデジタルの手段で保護者に寝かしつけの工夫を伝える取り組みが、赤ちゃんの睡眠を改善するかを、4件のランダム化比較試験をまとめて調べた研究です。最も長く続けて眠れる時間は平均で約45分のびましたが、一晩の合計睡眠時間ははっきりとは増えませんでした。有望な結果ですが、研究数が少なく質にも限界があり、確実性は低いと評価されています。
小学生(6〜12歳)の睡眠の長さや質が、考える力・感情の安定・行動とどう関わるかを、20件の研究をまとめて整理した研究です。よく眠れている子どもほど、学習などの認知の成績がよく、気持ちが安定し、行動の問題が少ない傾向が一貫してみられました。睡眠は、スマホなどの画面の使用やストレスと行動の問題との「あいだをつなぐ要素」としても働いている可能性が示されました。
子どもから思春期にかけての睡眠と心の健康の関係を、104件の研究(約32.6万人)を統合して調べたメタアナリシスです。睡眠が十分でないほど心の健康が悪い、という関連が見られました。特に、本人が感じる睡眠の質や、寝る時刻の規則性が、睡眠時間そのものよりも心の健康と強く関わっていました。
お母さんのうつ(妊娠中・産後)と、幼い子どもの睡眠の問題との関係を、22件の長期研究を統合して調べたメタアナリシスです。妊娠中のうつ(オッズ比1.82)も産後のうつ(同1.65)も、子どもの睡眠の問題が多いことと関連していました。お母さんの心の健康を支えることが、子どもの睡眠にもつながる可能性があります。
世界33か国の3〜4歳の子ども約7千人のデータを集めて、運動・画面(スクリーン)の時間・睡眠について、WHO(世界保健機関)の目安を満たしている子どもの割合を調べた研究です。3つすべての目安(運動は1日合計3時間以上・画面は1時間以下・睡眠は10〜13時間)を満たしていたのは14.3%にとどまりました。多くの幼児が、推奨される生活リズムを満たせていない現状が示されました。
生後0〜18か月の赤ちゃんの睡眠のパターンが、その後の認知(考える力)や運動の発達と関係するのかを、22件の研究をまとめて整理した研究です。結果は研究ごとにまちまちで、夜間の睡眠時間や総睡眠時間と発達との間に、はっきりした一貫した関連は確認できませんでした。年長の子どもでは睡眠と発達の関係が報告されますが、乳児期では同じようには当てはまらない可能性が示されました。
スマホやタブレット、携帯ゲーム機などの双方向の電子機器の使用が、10代の睡眠と心の健康にどう影響するかを、28件の長期研究からまとめたシステマティックレビューです。これらの機器の使い過ぎは睡眠の悪化と関連し、それがさらに心の健康の悪化につながりうることが示されました。
新型コロナウイルスの流行が、子どもの心の健康にどう影響したかを、多くの研究からまとめたシステマティックレビューです。不安や抑うつといった内に向かう問題(内在化)や、いらだち・行動面の問題(外在化)が増えたことが示され、子どもの心を支える取り組みの必要性が指摘されています。
1966年から2007年までに発表された研究を集め、睡眠時間が短いことが肥満や体重増加の独立した原因になりうるかを調べた、初期のまとめ(システマティックレビュー)です。睡眠時間が短いことと、体重の増加・肥満との関連が示されました。睡眠不足は食欲や活動量、体温の調節などを通じて体重に影響する可能性があると考えられています。
子どもから大人まで、睡眠時間が短いことと肥満との関係を、45件の研究(合計63万人以上、うち子どもの研究は19件)を統合して調べた大規模なメタアナリシスです。睡眠時間が短い人ほど肥満になりやすいという関連が、子どもでも大人でも見られました。睡眠と体重の結びつきを示した代表的な初期研究の一つです。
睡眠時間と近視(遠くが見えにくくなること)との関係について、これまでの研究をまとめて評価した研究です。睡眠は生活で変えられる要因のため、近視との関係がわかれば予防に役立つ可能性があります。ただし研究によって結果が分かれており、はっきりした結論は出ていません。
スマホやタブレットなどのデジタル機器を長く使うことが、2〜12歳の子どもの体や心の健康にどう関わるかを、複数の研究をまとめて評価した研究です。新型コロナの休校期間にオンライン学習などで画面を見る時間が増えたことの影響もあわせて調べられました。長い使用が健康面の問題と関連する可能性が示されています。
足をまっすぐ伸ばして固くくるむモンゴルの伝統的なおくるみが、股関節の発育に問題(発育性股関節形成不全, DDH)を起こすかを調べたランダム化比較試験です。生まれつき股関節が未熟な赤ちゃん80人を、伝統的なおくるみをする群としない群に分けて1か月追跡しました。その結果、おくるみをした群では股関節の異常が大幅に多く(40%対7.5%)、おくるみをしない群には股関節形成不全が1件もなかったのに対し、おくるみをした群では8件みられました。長時間・長期間おくるみをするほど異常が増える関係もみられました。
生後0〜6か月の赤ちゃん69人を対象に、おくるみ・音・揺れを組み合わせると赤ちゃんがすぐ落ち着くかを調べた実験です。親が抱いてあやす場合と、自動で揺らす特別なベッドの場合を比べました。どちらでもぐずりや心拍が下がり、赤ちゃんは落ち着きました。とくに月齢の低い赤ちゃんは、親によるあやしでより強く落ち着く傾向がみられました。
初めて出産した母子を対象に、応答的な子育て(赤ちゃんのサインに応じた関わり)の一部として、就寝のお決まりの流れ・寝かせ方・夜の対応を指導するグループと、安全に関する指導のグループにランダムに分けて比べた研究です。指導を受けたグループの赤ちゃんは、就寝前の流れが整い、ひとりで眠りにつきやすく、夜の睡眠時間が20〜35分ほど長くなりました。
向きぐせなどでできる頭の形のゆがみ(位置的斜頭・絶壁)に対し、ヘルメット治療が自然経過より優れているかを、中等度〜重度の生後5〜6か月の赤ちゃん84人で調べたランダム化比較試験です。ヘルメットをつけたグループと、何もせず自然な経過を見たグループで、2歳半時点の頭の形の回復に差はありませんでした。一方、ヘルメットには皮膚のかぶれや痛み、装着のつらさなどの負担がありました。
睡眠の問題が強い生後6〜12か月の赤ちゃんをもつ母親156人を対象に、行動的な寝かしつけの工夫(寝かしつけ方の相談・指導)を行うグループと、ふつうの睡眠の情報を渡すだけのグループにランダムに分けて比べた研究です。工夫を行ったグループでは、赤ちゃんの睡眠の問題が減り、母親の産後の気分の落ち込み(抑うつ)も軽くなりました。
乳児に、ビタミンDを標準量(1日400 IU)とるグループと多め(1日1200 IU)とるグループにランダムに分け、2歳までの睡眠を比べた研究です。多めに補給しても、標準量と比べて睡眠は良くなりませんでした。一方で、補給の量とは別に、1歳時点で血液中のビタミンDが十分高かった子どもは、2歳での睡眠の乱れ(とくに寝ぼけなどの覚醒の問題)が少ない傾向がありました。
幼い子ども(乳児・幼児)を持つ母親を対象に、毎晩決まった就寝前の流れ(就寝ルーティン)を取り入れることの効果を調べたランダム化比較試験です。一定の就寝ルーティンを設けることで、子どもの睡眠(特に寝ついた後に目を覚ます時間や睡眠の連続性)が改善し、お母さんの気分もよくなることが示されました。
位置的斜頭でヘルメット治療を受けた赤ちゃん約240人について、治療の前後で頭囲(頭の周りの長さ)の伸び方を調べた観察研究です。治療後に頭囲のパーセンタイル(標準的な伸びと比べた位置)が中央値で50から25へと下がっていました。頭の中の圧が高まるような症状は見られず、発達は年齢相応でしたが、この変化の臨床的な意味を確かめるにはより長期で大規模な追跡が必要だとしています。
チェコの10代の子ども2500人を半年ごとに3回追跡し、画面を見る時間・就寝時刻・日中の眠気の関係を調べた研究です。画面時間が長い子ほど就寝時刻が遅く、日中の眠気も強い傾向がありました。同じ子で見ると、画面時間が一時的に増えると就寝時刻が遅くなり、それがまた次の画面時間の増加につながるという、画面と夜更かしが互いに強め合う関係が示されました。寝る前1時間の画面利用を控えても、この関係はあまり変わりませんでした。
中国・上海で262組の親子を生後42日から10歳まで追いかけ、乳児期の昼間の睡眠の長さがのちの認知発達と関係するかを調べた観察研究です。乳児期に昼間の睡眠が特に長かったグループの子どもは、6歳と10歳の時点で「ワーキングメモリー(短い間、情報を覚えて使う力)」の得点がやや低い傾向が見られました。ほかの認知の領域では一貫した差は見られませんでした。あくまで関連であり、昼寝が原因で差が出たと示すものではありません。
日本の全国調査のデータをもとに、3万人以上の子どもを追って、2歳半ごろの昼間の排尿の状況と、4歳半でのおねしょの関係を調べたものです。2歳半でまだ昼間もおむつが必要だった子は、すでに外れていた子に比べ、4歳半でおねしょがみられる割合がやや高い傾向がありました。研究者らは、これは昼間の状況がおねしょの原因というより、膀胱の発達のスピードの個人差を反映しているのだろうと述べています。
おねしょの治療として広く使われる「アラーム療法」(おしっこを感知すると音で起こす装置)を受けて改善した子ども141人の記録をふり返り、効果のしくみを調べたものです。治療を続けるうちに、おしっこが出る時間が夜のなかで少しずつ遅くなり、半数の子が約6週間で乾いた夜を達成できていました。研究者らは、アラーム療法が夜の排尿の仕方や膀胱のはたらきを変えている可能性を示唆しています。
日本のエコチル調査の約6万3千組で、乳児期の睡眠の乱れ(短い睡眠・頻繁な目覚め)が始まった時期や回復した時期と、3歳での発達との関係を調べた研究です。睡眠の乱れが始まるのが遅いほど、また早く回復するほど、3歳での発達の遅れがみられるリスクが低い傾向がありました。乳児期の睡眠の乱れが長引かないことが、発達の面で望ましい可能性を示しています。
日本のエコチル調査の大規模データで、生後1か月の赤ちゃんの睡眠の質と、気質(泣き方などの特徴)との関係を調べた研究です。昼のほうが夜より長く眠る(昼夜が逆ぎみの)赤ちゃんは、頻繁に泣いたり激しく泣いたりする傾向がやや強くみられました。生まれて間もない時期の睡眠リズムと、赤ちゃんの気質の表れ方が関係することを示しています。
妊娠中の母親の睡眠時間と、赤ちゃんの出生体重との関係を、日本のエコチル調査の約8万2千組で調べた研究です。睡眠6〜8時間を基準にすると、9〜12時間とやや長めに眠っていた母親では、低出生体重やSGA(在胎週数に比べて小さい赤ちゃん)の割合がむしろ低い傾向がありました。妊娠中に十分な睡眠をとることの大切さを示す結果です。
妊娠中の母親の睡眠時間と、妊娠糖尿病(妊娠中に血糖が高くなる状態)との関係を、日本のエコチル調査の約4万9千人で調べた研究です。睡眠7〜10時間を基準にすると、5時間未満と10時間以上のどちらでも、妊娠中の血糖値が高めで、妊娠糖尿病のリスクが上がる傾向がありました(短すぎても長すぎてもよくないU字の関係)。
親の肥満や生活習慣が、3歳の子どもの肥満とどう関わるかを、日本(富山県)の子ども8941人で調べた古典的な研究です。父親・母親が肥満だと子どもの肥満のリスクが高く、とくに母親の肥満で関連が強い結果でした(約2.6倍)。また、睡眠時間が短いほど子どもの肥満が多いという関係もみられました。
幼稚園のころの就寝時刻や睡眠時間が、その後の実行機能(計画や自己コントロールの力)や学業とどう関わるかを、長期的に調べた研究です。早い就寝・十分な睡眠は大切とされる一方で、学業の差は、睡眠だけでなく家庭の社会経済的な背景など、より大きな構造的な要因によって生じている面があると整理されました。
日本の「エコチル調査」の約8.7万組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの魚の摂取量と、1歳の赤ちゃんの睡眠時間との関係を調べました。魚をよく食べていたお母さんの子どもほど、1歳で睡眠が11時間未満と短くなりにくい傾向が見られました。魚に含まれるオメガ3が、赤ちゃんの神経の発達を通じて睡眠に関わる可能性が示唆されています。
日本の「エコチル調査」の約7.3万組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの発酵食品(みそなど)の摂取と、1歳の赤ちゃんの睡眠時間との関係を調べました。妊娠中に発酵食品、特にみそをよく摂っていたお母さんの子どもほど、1歳で睡眠が11時間未満と短くなりにくい傾向が見られました。腸内細菌と体内時計の関わりが背景にあると考えられています。
8〜14歳の子どもについて、睡眠・心の健康(情緒の安定)・体重がたがいにどう影響し合うかを、4157人のデータで追って調べました。8歳のときに睡眠が短い子は、その後(12歳ごろ)に体格(BMIの順位)が高くなる傾向が見られました。
日本の大規模な出生コホート(エコチル調査)で、生後6か月までの授乳のしかたと、1歳のときの睡眠時間との関係を調べました。約8万3千組の親子のデータを分析したところ、最初の6か月に母乳で育てられた赤ちゃんは、ミルクだけで育った赤ちゃんに比べて、1歳のときに睡眠時間が短くなりにくい傾向がありました。
4〜6歳の睡眠時間や生活リズムのずれ(平日と休日の睡眠時間帯の差=ソーシャル・ジェットラグ)と、7歳ごろの近視との関係を、1561人の子どもで調べました。4歳の時点で1時間以上の生活リズムのずれがある子は、学童期に近視になりやすい傾向が見られました。
1歳・1歳半のときの睡眠時間と、2〜3歳でてんかんを発症するリスクとの関係を、日本のエコチル調査の約8万6千人で調べました。1歳の時点で夜の睡眠が11時間未満と短い子は、2〜3歳でてんかんを発症する割合がやや高い関連が見られました。
チーズやヨーグルトを食べる頻度と、幼児(保育園・幼稚園年齢)の睡眠時間との関係を、221人の子どもで6か月間追って調べました。ヨーグルトと睡眠には関連が見られませんでしたが、チーズをよく食べる子(週7回以上)は、睡眠が足りない割合が低い傾向が見られました。
妊娠中のお母さんの睡眠の質や長さと、赤ちゃんが週数のわりに小さく生まれること(SGA)との関係を、1677人の妊婦さんで調べました。妊娠初期に睡眠が7時間以下と短い人は、小さく生まれる赤ちゃんのリスクがやや高い関連が見られました。睡眠の質が悪いことと短い睡眠が重なると、関連はさらに強くなりました。
親と同じ寝床で寝かせること(ベッド共有)がSIDSのリスクとどう関わるかを、突然死した乳児325人と対照1300人で比べた研究です。親のベッドで一晩じゅう一緒に寝た場合やソファで一緒に寝た場合はリスクが高い一方、抱いたあと自分の寝床に戻した場合はリスクの上昇はみられませんでした。親が喫煙しない場合は、ベッド共有による明らかなリスク上昇はみられませんでした。
仰向け寝をすすめる全国的な啓発のあとに、寝かせ方や寝る環境がSIDSのリスクとどう関わるかを、突然死した乳児195人と対照780人で比べた研究です。うつぶせ寝だけでなく横向き寝も仰向け寝よりリスクが高く、頭まで布団がかかっていた状態もリスクと関連していました。おしゃぶりの使用は見かけ上リスクを下げる方向と関連しました。
突然亡くなった乳児と、年齢などをそろえた対照の乳児を比べ、寝かせ方や寝具の量がSIDSのリスクとどう関わるかを調べた研究です。うつぶせで寝かされていた赤ちゃんはSIDSが大きく多く、また厚着・寝具のかけ過ぎや夜通しの暖房による「あたため過ぎ」も別々にリスクと関連していました。生後70日を過ぎた赤ちゃんで、この関連はとくに強くみられました。
2歳未満の頭の形のゆがみのある子ども30人に、3Dスキャンで作ったオーダーメイドのヘルメットを1日23時間、約5か月装着してもらった研究です。装着後に左右の差が縮まり、頭の形や周囲径が年齢相応に近づいたと報告されています。ただし比較するグループ(何もしない群)がないため、自然経過との違いは分かりません。
3〜5歳の子ども137人について、夜にテレビを見終わってから寝るまでの間隔(テレビと就寝の間の時間)と睡眠の関係を、保護者の報告から調べた研究です。テレビを見終わってから寝るまでの間隔が長い子ほど、1日の睡眠時間が長い傾向が見られました。一方、1日のテレビ視聴時間の長さそのものは睡眠時間とはっきり関連しませんでした。画面を見る『量』だけでなく『時間帯』も睡眠に関わる可能性を示しています。
母乳育児や赤ちゃんの生まれ持った気質、妊娠中の母親のストレスが、乳児の睡眠とどう関わるかを調べた小規模な研究です。妊娠中の母親のストレス(ホルモン)が高いほど、生後6か月の睡眠時間が短い傾向がみられました。一方、生後6か月で母乳の回数が多いほど睡眠の質はやや低めという関連がありましたが、母乳と気質の組み合わせによる明確な効果は確認されませんでした。
2〜3歳の子どもを対象に、昼寝が「先のできごとに備えて計画する力」や「あとで予定の行動を思い出す力」を高めるかを調べた研究です。課題の説明を受けたあとに昼寝をした子(20人)と、起きていた子(43人)を比べました。期待に反して、昼寝をしてもこれらの力に差は見られず、成績は主に年齢ともともとの記憶の強さで説明されました。子どもが昼寝をするかどうかは完全には割り当てられておらず、人数も少なめです。
チュニジアの保育施設に通う3〜4歳の子ども118人を、昼食後に昼寝をするグループとしないグループに分けて、認知や運動の発達を比べた観察研究です。昼寝をするグループの方が、ワーキングメモリー(短い間、情報を覚えて使う力)の成績がよく、男の子では体の動かしやすさや上半身の力もやや高い傾向でした。一方で、衝動を抑える力には差が見られませんでした。昼寝の有無は施設や家庭の習慣によるもので、研究が割り当てたものではありません。
南インドに住む2〜5歳の子ども523人を対象に、画面を見る時間と睡眠の問題の関係を調べた地域調査です。約4割の子に何らかの睡眠の問題(寝つきの悪さ、夜中に目を覚ますなど)が見られました。特に布団の中で画面を見る習慣がある子や、画面時間が長い子で睡眠の問題が多く、1日およそ2.4時間以上が問題と関連する目安として示されました。
2018年に西スウェーデンで生まれた赤ちゃんの親に、生後3か月と6か月での寝る場所や姿勢を尋ねた大規模なアンケート調査です。生後6か月で大人と同じ寝床で寝る添い寝をしている割合は33%で、2003〜2004年の20%より増えていました。また、添い寝をしている家庭ほど母乳育児をしている割合が高い傾向がありました。ただし著者自身も、この関連が因果関係とは限らないと述べています。
アメリカの病院で、退院前に安全な睡眠についての教育を行い、さらに段ボール製の簡易ベビーベッドを配った母親と、それらを受けなかった母親で、生後1週間の添い寝の割合を比べた研究です。教育とベビーベッドを受けたグループのほうが添い寝が少なくなる傾向がみられ、とくに完全母乳の赤ちゃんで差が大きく出ました。赤ちゃんが別の寝床で寝ける環境を整える支援の可能性を示しています。
アメリカの大学病院で出産した母親1261人に電話で聞き取りをし、生まれて間もない赤ちゃんとの添い寝に関わる要因を調べた研究です。添い寝をしていたのは6.3%で、母乳育児をしている場合に添い寝が多く、ミルク(人工乳)育児やベビーベッドで寝かせている場合は添い寝が少ない傾向がありました。決まった寝床がない赤ちゃんで添い寝が多いことも分かりました。
スウェーデンで2005〜2011年に予期せず突然亡くなった乳児261人を、解剖や記録から「原因不明(SIDS)」と「原因が説明できたもの」に分けて比べた研究です。原因不明(SIDS)のグループでは、大人と同じ寝床で寝る添い寝の割合が、原因が説明できたグループよりはっきり高くなっていました。うつぶせ寝も同様に多くみられました。なお記録自体が不十分な例も多く、慎重に読む必要があります。
アメリカの消費者製品安全委員会に2004〜2012年に報告された、おくるみや着るブランケットに関わる事故を振り返って調べた研究です。普通の毛布でのおくるみに関連した報告では、12件すべてが死亡で、その多くがうつぶせ寝による窒息でした。やわらかい寝具など他の危険な要因が重なっている場合がほとんどでした。研究者は、おくるみをした赤ちゃんが亡くなる例はまれだとしつつ、仰向けに寝かせること、寝返りの兆しが見えたらおくるみをやめること、やわらかい寝具を取り除くことでリスクを下げられると述べています。
米国の思春期初め(平均11歳ごろ)の子ども約3,500人を対象に、学校の始業時刻と、腕時計型の機器で測った睡眠との関連を調べた研究です。全体としては始業が遅い学校の子ほど、就寝・起床が遅く、睡眠時間も長い傾向がみられました。ただしこの傾向がはっきり出たのは白人の子で、ほかの人種・民族の子では関連がはっきりしませんでした。始業時刻の影響は集団によって違う可能性が示されています。
中国の551都市に住む約10万人の未就学児を対象に、妊娠中や生まれてからの住まいの周りの緑の多さと、子どもの睡眠との関係を調べたものです。緑が多い場所に住む子は、睡眠の乱れが少なく、睡眠の状態を表す点数も良い関連が見られました。この関連の一部は、大気汚染が少ないことや幹線道路から離れていることで説明できる可能性が示されました。
アラーム療法やデスモプレシン(まず使われる標準的な対応)では十分に良くならなかった子ども約370人について、ビベグロンという膀胱に作用する薬の効果と安全性を、日本の12施設の記録からふり返って調べたものです。半数強の子で夜の失敗が半分以下に減り、重い副作用はほとんどみられませんでした。すでに行っている治療に上乗せする使い方の方が、薬を切り替えるよりも効果が大きい傾向でした。
米国中西部に住むラテン系の子ども119人(平均約11.5歳)を対象に、寝る時刻・睡眠時間と体重の関連を調べた研究です。夜9時半より前に寝る子は睡眠時間が長く、寝る時刻が遅いほど太り気味の割合が高い傾向がみられました。とくに「遅く寝て遅く起きる」生活の子は、「早く寝て早く起きる」子より太り気味の割合が高めでした。起きる時刻と体重には、はっきりした関連はみられませんでした。
受動喫煙(まわりのたばこの煙にさらされること)と、子どもの睡眠との関係を調べた研究です。ぜんそくのある子どもでは、受動喫煙が睡眠の問題の増加(寝つきの悪さや夜間の症状など)と関連していることが示されました。
乳児突然死症候群(SIDS)を減らすための助言が、どのように生まれて広まったかを医学史の視点で振り返った総説です。ニュージーランドやイギリスの観察研究から、うつぶせ寝・母親の喫煙・母乳でないこと・暑くしすぎることがSIDSに多いと分かり、1990年代初めに「あおむけ寝」を中心とする助言が広まりました。スウェーデンではこの助言の後にSIDSが大きく減り、なかでもうつぶせ寝をやめたことが最も重要な変化だったとされています。
乳幼児期に1日何回も眠る状態から夜だけ眠る状態へ移っていく「昼寝の卒業」が、なぜ・どのように起こるのかを説明する仮説を示した総説です。著者らは、記憶をつかさどる脳のしくみ(海馬まわり)が育って記憶を効率よく保てるようになると、脳にたまる「眠りたい圧力」が減り、やがて昼寝が要らなくなる、と考えています。昼寝は学んだことを記憶に定着させて学習を助ける一方で、卒業も発達の自然な一部だと整理しています。
思春期になると体内時計が後ろにずれ、自然と寝つく時刻が遅くなります。始業時刻が早いと睡眠が短く・浅くなりやすいことが知られており、この論考はそれが心身の健康や成績にどう関わるかをこれまでの研究をもとに整理しています。始業を遅らせた地域では、睡眠が延び、心身の健康・成績・通学時の事故の減少と関連したと紹介しています。米国の一地域の事情を踏まえた解説で、新しいデータを集めた研究ではありません。