新型コロナの流行が子どもの心の健康に与えた影響(システマティックレビュー)
Impact of the COVID-19 pandemic on children's mental health: A systematic review.
どんな研究?
01 — Summary新型コロナウイルスの流行が、子どもの心の健康にどう影響したかを、多くの研究からまとめたシステマティックレビューです。不安や抑うつといった内に向かう問題(内在化)や、いらだち・行動面の問題(外在化)が増えたことが示され、子どもの心を支える取り組みの必要性が指摘されています。
要点
02 — Key points- 01コロナ禍と子どもの心の健康の関係をまとめたシステマティックレビュー
- 02不安・抑うつなどの増加が示された
- 03行動面の問題(外在化)の増加も
- 04子どもの心を支える取り組みの必要性を指摘
観察研究が中心で、流行そのものが原因と断定はできません。研究によって対象年齢や評価方法が異なり、家庭の状況による差も大きいです。平均的な傾向として理解してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Frontiers in Psychiatry
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.3389/fpsyt.2022.975936
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedソーシャル・ジェットラグと10代・若者のうつ・不安との関連:システマティックレビューとメタアナリシス
平日と休日で寝起きの時刻がずれる「ソーシャル・ジェットラグ」と、10代・若者の心の状態の関連を調べた14研究(約16万人)をまとめた解析です。ずれが大きいほど、うつや不安の症状がやや多い傾向が報告されました。とくにずれが2時間を超えると、うつの起こりやすさが高めでした。ただし元になった研究はある時点で測った観察研究が中心で、エビデンスの確かさはとても低いと評価されています。
子ども・思春期の睡眠と心の健康(メタアナリシス)
子どもから思春期にかけての睡眠と心の健康の関係を、104件の研究(約32.6万人)を統合して調べたメタアナリシスです。睡眠が十分でないほど心の健康が悪い、という関連が見られました。特に、本人が感じる睡眠の質や、寝る時刻の規則性が、睡眠時間そのものよりも心の健康と強く関わっていました。
学校の始業時刻について(米アラバマ州の論考)
思春期になると体内時計が後ろにずれ、自然と寝つく時刻が遅くなります。始業時刻が早いと睡眠が短く・浅くなりやすいことが知られており、この論考はそれが心身の健康や成績にどう関わるかをこれまでの研究をもとに整理しています。始業を遅らせた地域では、睡眠が延び、心身の健康・成績・通学時の事故の減少と関連したと紹介しています。米国の一地域の事情を踏まえた解説で、新しいデータを集めた研究ではありません。