画面時間の長さだけでなく:夜のテレビを見る時間帯が未就学児の睡眠に与える役割
Beyond screen use duration: the role of evening TV-timing on sleep in preschool-aged children.
どんな研究?
01 — Summary3〜5歳の子ども137人について、夜にテレビを見終わってから寝るまでの間隔(テレビと就寝の間の時間)と睡眠の関係を、保護者の報告から調べた研究です。テレビを見終わってから寝るまでの間隔が長い子ほど、1日の睡眠時間が長い傾向が見られました。一方、1日のテレビ視聴時間の長さそのものは睡眠時間とはっきり関連しませんでした。画面を見る『量』だけでなく『時間帯』も睡眠に関わる可能性を示しています。
要点
02 — Key points- 013〜5歳137人を対象に保護者の報告から調べた研究
- 02テレビを見終わってから寝るまでの間隔が長いほど睡眠時間が長い傾向
- 031日のテレビ視聴時間の長さは睡眠時間とはっきり関連しなかった
- 04画面の『量』だけでなく『時間帯』も睡眠に関わる可能性
- 05寝る前にテレビとの間に時間をあけることが睡眠に役立つ可能性を示唆
ある一時点で調べた小規模(137人)な横断研究で、保護者の報告に基づきます。関連が見られても因果関係は示せず、別の要因(生活習慣など)の影響も考えられます。都市部の比較的恵まれた家庭が多く、日本の家庭にそのまま当てはまるとは限りません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究(相関分析)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Frontiers in Sleep
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3389/frsle.2026.1783027
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related南インドの未就学児におけるスクリーンタイムと睡眠の問題:地域での横断研究
南インドに住む2〜5歳の子ども523人を対象に、画面を見る時間と睡眠の問題の関係を調べた地域調査です。約4割の子に何らかの睡眠の問題(寝つきの悪さ、夜中に目を覚ますなど)が見られました。特に布団の中で画面を見る習慣がある子や、画面時間が長い子で睡眠の問題が多く、1日およそ2.4時間以上が問題と関連する目安として示されました。
スクリーンタイムと睡眠の関係:システマティックレビューとメタアナリシス
スクリーン(テレビ・スマホ・タブレットなど)を見る時間と子ども・若者の睡眠の関係を、21件のコホート研究(合計約55万人)をまとめて調べた研究です。1日の画面時間が1時間増えるごとに、総睡眠時間がおよそ3〜5分短くなり、就寝時刻が約13分遅くなる傾向が見られました。寝つきの悪さや不眠の症状とも関連し、特に思春期の子で影響が出やすいと報告しています。
33か国の幼児の運動・座っている時間・睡眠(プール解析)
世界33か国の3〜4歳の子ども約7千人のデータを集めて、運動・画面(スクリーン)の時間・睡眠について、WHO(世界保健機関)の目安を満たしている子どもの割合を調べた研究です。3つすべての目安(運動は1日合計3時間以上・画面は1時間以下・睡眠は10〜13時間)を満たしていたのは14.3%にとどまりました。多くの幼児が、推奨される生活リズムを満たせていない現状が示されました。