南インドの未就学児におけるスクリーンタイムと睡眠の問題:地域での横断研究
Screen time and sleep problems in South Indian preschoolers: a community-based cross-sectional study.
どんな研究?
01 — Summary南インドに住む2〜5歳の子ども523人を対象に、画面を見る時間と睡眠の問題の関係を調べた地域調査です。約4割の子に何らかの睡眠の問題(寝つきの悪さ、夜中に目を覚ますなど)が見られました。特に布団の中で画面を見る習慣がある子や、画面時間が長い子で睡眠の問題が多く、1日およそ2.4時間以上が問題と関連する目安として示されました。
要点
02 — Key points- 012〜5歳523人を対象にした地域の横断調査
- 02約40%の子に睡眠の問題があった
- 03布団の中で画面を見る習慣は睡眠の問題と強く関連(調整後オッズ比3.8)
- 04画面時間が長いことも睡眠の問題と関連(同3.3)
- 051日約2.4時間以上の画面時間が睡眠の問題の目安として示された
ある一時点で調べた横断研究のため、関連が見られても画面時間が睡眠の問題を引き起こした原因とは言えません。逆向きの関係や、家庭環境など別の要因の影響も考えられます。南インドの一地域の調査で、保護者の回答に基づく点にも注意が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- BMJ Open
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1136/bmjopen-2025-109376
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related画面時間の長さだけでなく:夜のテレビを見る時間帯が未就学児の睡眠に与える役割
3〜5歳の子ども137人について、夜にテレビを見終わってから寝るまでの間隔(テレビと就寝の間の時間)と睡眠の関係を、保護者の報告から調べた研究です。テレビを見終わってから寝るまでの間隔が長い子ほど、1日の睡眠時間が長い傾向が見られました。一方、1日のテレビ視聴時間の長さそのものは睡眠時間とはっきり関連しませんでした。画面を見る『量』だけでなく『時間帯』も睡眠に関わる可能性を示しています。
スクリーンタイムと睡眠の関係:システマティックレビューとメタアナリシス
スクリーン(テレビ・スマホ・タブレットなど)を見る時間と子ども・若者の睡眠の関係を、21件のコホート研究(合計約55万人)をまとめて調べた研究です。1日の画面時間が1時間増えるごとに、総睡眠時間がおよそ3〜5分短くなり、就寝時刻が約13分遅くなる傾向が見られました。寝つきの悪さや不眠の症状とも関連し、特に思春期の子で影響が出やすいと報告しています。
33か国の幼児の運動・座っている時間・睡眠(プール解析)
世界33か国の3〜4歳の子ども約7千人のデータを集めて、運動・画面(スクリーン)の時間・睡眠について、WHO(世界保健機関)の目安を満たしている子どもの割合を調べた研究です。3つすべての目安(運動は1日合計3時間以上・画面は1時間以下・睡眠は10〜13時間)を満たしていたのは14.3%にとどまりました。多くの幼児が、推奨される生活リズムを満たせていない現状が示されました。