妊娠中のお母さんの魚の摂取と、赤ちゃんの睡眠時間(エコチル調査)
Association between mothers' fish intake during pregnancy and infants' sleep duration: a nationwide longitudinal study-The Japan Environment and Children's Study (JECS).
どんな研究?
01 — Summary日本の「エコチル調査」の約8.7万組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの魚の摂取量と、1歳の赤ちゃんの睡眠時間との関係を調べました。魚をよく食べていたお母さんの子どもほど、1歳で睡眠が11時間未満と短くなりにくい傾向が見られました。魚に含まれるオメガ3が、赤ちゃんの神経の発達を通じて睡眠に関わる可能性が示唆されています。
要点
02 — Key points- 01エコチル調査の約8.7万組を対象にした大規模なコホート研究
- 02妊娠中の魚の摂取が多いほど、1歳での短い睡眠が少ない傾向
- 03魚のオメガ3と神経発達を介した関わりが示唆された
- 04魚の摂取が少ないと睡眠が短くなるリスクが上がる可能性
観察研究のため、魚の摂取が直接睡眠を長くすると断定はできません。摂取量や睡眠時間は質問票による推定で誤差があります。魚には水銀などの心配もあり、種類や量への配慮が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- European Journal of Nutrition
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.1007/s00394-021-02671-4
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の魚・オメガ3(n-3)の摂取と、3歳までの子どものアレルギー(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」の約72,000組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの魚やオメガ3系脂肪酸(n-3)の摂取量と、3歳までの子どものアレルギーとの関係を調べました。魚やオメガ3をよく摂っていたお母さんの子どもで、医師に診断されたアレルギー性の鼻炎・結膜炎などが少ない傾向(逆の関連)が見られました。
妊娠中の魚・オメガ3の摂取と、子どもの神経発達(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」の大規模データで、妊娠中のお母さんの魚やオメガ3系脂肪酸(PUFA)の摂取と、生後6か月・1歳の子どもの神経発達との関係を調べました。妊娠中に魚をよく食べていたお母さんの子どもでは、体を動かす発達(精神運動発達)の一部の領域で良好な傾向が見られ、その一部は魚に含まれるオメガ3で説明できる可能性が示されました。
妊娠中のお母さんの発酵食品の摂取と、赤ちゃんの睡眠時間(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」の約7.3万組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの発酵食品(みそなど)の摂取と、1歳の赤ちゃんの睡眠時間との関係を調べました。妊娠中に発酵食品、特にみそをよく摂っていたお母さんの子どもほど、1歳で睡眠が11時間未満と短くなりにくい傾向が見られました。腸内細菌と体内時計の関わりが背景にあると考えられています。