睡眠の安全教育と段ボール製ベビーベッドの配布が、新生児の添い寝に与えた効果
Effect of Education and Cardboard Bassinet Distribution on Newborn Bed-Sharing.
どんな研究?
01 — Summaryアメリカの病院で、退院前に安全な睡眠についての教育を行い、さらに段ボール製の簡易ベビーベッドを配った母親と、それらを受けなかった母親で、生後1週間の添い寝の割合を比べた研究です。教育とベビーベッドを受けたグループのほうが添い寝が少なくなる傾向がみられ、とくに完全母乳の赤ちゃんで差が大きく出ました。赤ちゃんが別の寝床で寝ける環境を整える支援の可能性を示しています。
要点
02 — Key points- 01安全教育と段ボール製ベビーベッドの配布で添い寝が減る傾向がみられた
- 02完全母乳の赤ちゃんでとくに添い寝が減った
- 03母乳育児の家庭でも、別の寝床を用意することで添い寝を減らせる可能性がある
- 04ランダム化はしておらず、時期で分けたグループの比較である
参加者をくじ引きで割り付けたランダム化比較試験ではなく、時期で分けたグループを比べた介入研究です。添い寝は自己申告で、回答した人にかたよりがある可能性があります。短期間(生後1週間)の添い寝の有無をみたもので、SIDSなどの実際の安全性の差を直接調べたものではありません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 観察研究(時期で分けた群を比べた介入研究)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Global Pediatric Health
- 発表年
- 2019
- DOI
- 10.1177/2333794x19829173
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedスウェーデンの乳児の睡眠習慣調査:添い寝が増え、母乳育児と関連していた
2018年に西スウェーデンで生まれた赤ちゃんの親に、生後3か月と6か月での寝る場所や姿勢を尋ねた大規模なアンケート調査です。生後6か月で大人と同じ寝床で寝る添い寝をしている割合は33%で、2003〜2004年の20%より増えていました。また、添い寝をしている家庭ほど母乳育児をしている割合が高い傾向がありました。ただし著者自身も、この関連が因果関係とは限らないと述べています。
乳児の添い寝と関連する要因
アメリカの大学病院で出産した母親1261人に電話で聞き取りをし、生まれて間もない赤ちゃんとの添い寝に関わる要因を調べた研究です。添い寝をしていたのは6.3%で、母乳育児をしている場合に添い寝が多く、ミルク(人工乳)育児やベビーベッドで寝かせている場合は添い寝が少ない傾向がありました。決まった寝床がない赤ちゃんで添い寝が多いことも分かりました。
乳児突然死症候群(SIDS)を減らすための助言がどのように作られたか:スウェーデンでの大きな効果を含む総説
乳児突然死症候群(SIDS)を減らすための助言が、どのように生まれて広まったかを医学史の視点で振り返った総説です。ニュージーランドやイギリスの観察研究から、うつぶせ寝・母親の喫煙・母乳でないこと・暑くしすぎることがSIDSに多いと分かり、1990年代初めに「あおむけ寝」を中心とする助言が広まりました。スウェーデンではこの助言の後にSIDSが大きく減り、なかでもうつぶせ寝をやめたことが最も重要な変化だったとされています。