乳児の添い寝と関連する要因
Factors Associated With Infant Bed-Sharing.
どんな研究?
01 — Summaryアメリカの大学病院で出産した母親1261人に電話で聞き取りをし、生まれて間もない赤ちゃんとの添い寝に関わる要因を調べた研究です。添い寝をしていたのは6.3%で、母乳育児をしている場合に添い寝が多く、ミルク(人工乳)育児やベビーベッドで寝かせている場合は添い寝が少ない傾向がありました。決まった寝床がない赤ちゃんで添い寝が多いことも分かりました。
要点
02 — Key points- 01母乳育児の赤ちゃんは添い寝が多い傾向だった
- 02ミルク(人工乳)育児やベビーベッド利用では添い寝が少なかった
- 03ベビーベッドなど決まった寝床がない場合に添い寝が多かった
- 04ある時点での聞き取りに基づく観察研究で、原因と結果の向きは特定できない
ある時点での状況を母親への聞き取りで集めた観察研究(横断研究)で、各要因と添い寝の「関連」を示すにとどまり、因果関係を示すものではありません。一つの病院での自己申告データであり、思い出しや回答のかたよりが含まれ得ます。この研究は添い寝の安全性そのものを評価したものではありません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 観察研究(横断的な聞き取り調査)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Global Pediatric Health
- 発表年
- 2017
- DOI
- 10.1177/2333794x17690313
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedスウェーデンの乳児の睡眠習慣調査:添い寝が増え、母乳育児と関連していた
2018年に西スウェーデンで生まれた赤ちゃんの親に、生後3か月と6か月での寝る場所や姿勢を尋ねた大規模なアンケート調査です。生後6か月で大人と同じ寝床で寝る添い寝をしている割合は33%で、2003〜2004年の20%より増えていました。また、添い寝をしている家庭ほど母乳育児をしている割合が高い傾向がありました。ただし著者自身も、この関連が因果関係とは限らないと述べています。
睡眠の安全教育と段ボール製ベビーベッドの配布が、新生児の添い寝に与えた効果
アメリカの病院で、退院前に安全な睡眠についての教育を行い、さらに段ボール製の簡易ベビーベッドを配った母親と、それらを受けなかった母親で、生後1週間の添い寝の割合を比べた研究です。教育とベビーベッドを受けたグループのほうが添い寝が少なくなる傾向がみられ、とくに完全母乳の赤ちゃんで差が大きく出ました。赤ちゃんが別の寝床で寝ける環境を整える支援の可能性を示しています。
正期産・早産の新生児におけるおしゃぶりの使用と母乳育児 — システマティックレビューとメタアナリシス
おしゃぶりの使用が母乳育児の続けやすさと関係するかを、ランダム化比較試験だけを集めて分析した研究です。正期産の赤ちゃんでは、生後2〜6か月の時点で、おしゃぶりを自由に使うグループと制限したグループとで母乳育児の割合に大きな差は見られませんでした。早産の赤ちゃんでは、おしゃぶり(栄養を伴わない吸う動き)を使うと入院期間が短くなる傾向も報告されています。著者は、観察研究では「おしゃぶりを使う子は母乳をやめるのが早い」と見えても、比較試験ではそうした差は出ていないと整理しています。