単一症候性の夜尿症に対する理学療法:システマティックレビュー
Physiotherapy intervention on monosymptomatic nocturnal enuresis: a systematic review.
どんな研究?
01 — Summary昼間の症状を伴わないタイプの夜尿症に対して、理学療法(電気刺激、バイオフィードバック、骨盤底筋のトレーニング、行動療法など)が役立つかを、10件のランダム化比較試験をまとめて調べた研究です。なかでも電気刺激の研究が多く、行動療法などと組み合わせると、おもらしの夜が減り膀胱にためられる量が増えるなどの改善がみられたと報告しています。これらは第一選択がうまくいかない場合の二番目の選択肢として位置づけられています。
要点
02 — Key points- 01夜尿症への理学療法を、10件のランダム化比較試験をまとめて評価
- 02電気刺激が最もよく研究され、改善との関連が比較的はっきり
- 03行動療法や骨盤底筋トレーニングとの組み合わせで効果が高まる傾向
- 04第一選択の治療で改善しない場合の二番目の選択肢としての位置づけ
まとめた研究の数が10件と少なく、治療法や対象もさまざまで結果にばらつきがあります。第一選択(アラーム療法・デスモプレシン)と直接比べたものではなく、効果の大きさを断定できる段階ではありません。日本での実施状況とも異なる場合があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験のシステマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- European journal of physical and rehabilitation medicine
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.23736/s1973-9087.24.08483-1
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related夜尿症に対するアラーム療法のしくみへの手がかり:後ろ向きコホート研究
おねしょの治療として広く使われる「アラーム療法」(おしっこを感知すると音で起こす装置)を受けて改善した子ども141人の記録をふり返り、効果のしくみを調べたものです。治療を続けるうちに、おしっこが出る時間が夜のなかで少しずつ遅くなり、半数の子が約6週間で乾いた夜を達成できていました。研究者らは、アラーム療法が夜の排尿の仕方や膀胱のはたらきを変えている可能性を示唆しています。
治療が効きにくい夜尿症の子どもに対するビベグロンの安全性と有効性:多施設の後ろ向き研究
アラーム療法やデスモプレシン(まず使われる標準的な対応)では十分に良くならなかった子ども約370人について、ビベグロンという膀胱に作用する薬の効果と安全性を、日本の12施設の記録からふり返って調べたものです。半数強の子で夜の失敗が半分以下に減り、重い副作用はほとんどみられませんでした。すでに行っている治療に上乗せする使い方の方が、薬を切り替えるよりも効果が大きい傾向でした。
子どもと思春期の夜尿症の世界的な頻度と関連要因:システマティックレビューとメタアナリシス
39か国・約44万人を対象にした128件の観察研究をまとめ、夜尿症(おねしょ)の頻度や関連する要因を調べたものです。全体ではおよそ7.2%の子どもに夜尿がみられ、家族に同じ経験がある、尿路感染がある、男の子であることなどが、夜尿のなりやすさとゆるやかに関連していました。これらは原因が確定したわけではなく、あくまで統計的な関連です。