生後1か月の赤ちゃんの睡眠の質と、気質(泣き方)の関係(日本のエコチル調査)
Association of sleep quality with temperament among one-month-old infants in The Japan Environment and Children’s Study
どんな研究?
01 — Summary日本のエコチル調査の大規模データで、生後1か月の赤ちゃんの睡眠の質と、気質(泣き方などの特徴)との関係を調べた研究です。昼のほうが夜より長く眠る(昼夜が逆ぎみの)赤ちゃんは、頻繁に泣いたり激しく泣いたりする傾向がやや強くみられました。生まれて間もない時期の睡眠リズムと、赤ちゃんの気質の表れ方が関係することを示しています。
要点
02 — Key points- 01日本のエコチル調査の大規模データを分析した研究
- 02昼に長く眠る(昼夜が逆ぎみの)赤ちゃんは泣くことが多めの傾向
- 03睡眠の質と気質の表れ方が関連
- 04生後すぐは昼夜のリズムが未熟
観察研究で、保護者の主観的な評価にもとづくため、解釈には幅があります。生後1か月は昼夜のリズムが未発達なのが普通で、泣くこと自体は自然な発達の一部です。よく泣く・昼夜が逆でも異常ではなく、徐々に整っていきます。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- PLoS ONE
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0274610
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児期の睡眠の乱れからの回復と、発達の遅れ(日本のエコチル調査)
日本のエコチル調査の約6万3千組で、乳児期の睡眠の乱れ(短い睡眠・頻繁な目覚め)が始まった時期や回復した時期と、3歳での発達との関係を調べた研究です。睡眠の乱れが始まるのが遅いほど、また早く回復するほど、3歳での発達の遅れがみられるリスクが低い傾向がありました。乳児期の睡眠の乱れが長引かないことが、発達の面で望ましい可能性を示しています。
アプリなどデジタルで届ける寝かしつけの工夫は、赤ちゃんの睡眠を改善する?(システマティックレビュー・メタアナリシス)
アプリやウェブなどデジタルの手段で保護者に寝かしつけの工夫を伝える取り組みが、赤ちゃんの睡眠を改善するかを、4件のランダム化比較試験をまとめて調べた研究です。最も長く続けて眠れる時間は平均で約45分のびましたが、一晩の合計睡眠時間ははっきりとは増えませんでした。有望な結果ですが、研究数が少なく質にも限界があり、確実性は低いと評価されています。
乳児の睡眠と、認知・運動発達の関係(システマティックレビュー)
生後0〜18か月の赤ちゃんの睡眠のパターンが、その後の認知(考える力)や運動の発達と関係するのかを、22件の研究をまとめて整理した研究です。結果は研究ごとにまちまちで、夜間の睡眠時間や総睡眠時間と発達との間に、はっきりした一貫した関連は確認できませんでした。年長の子どもでは睡眠と発達の関係が報告されますが、乳児期では同じようには当てはまらない可能性が示されました。