おしゃぶりは、乳児突然死症候群(SIDS)や授乳と関係する?
睡眠時のおしゃぶりの使用は、観察研究では乳児突然死症候群(SIDS)のリスクが低いことと関連すると報告されており、各国のガイドラインでも触れられています。ただしこれは観察研究にもとづく関連で、おしゃぶりがSIDSを防ぐと証明されたわけではありません。一方で、よく心配される「おしゃぶりは母乳育児の妨げになる」という点は、研究の種類で結論が分かれています。観察研究ではおしゃぶりを使う子で母乳育児が短い傾向が見られますが、ランダム化比較試験では母乳育児の続けやすさに大きな差は確認されていません。
SIDSとの関連は倫理上ランダム化比較試験ができず観察研究が上限で、質の高い直接的な裏づけは限られる。授乳との関係は、観察研究(短くなる傾向)と比較試験(差なし)で結論が分かれており一貫しないため、全体として「低い」とした。
※ このテーマは、その要因を人に割り当てて比べること(ランダム化比較試験)が 倫理上・現実的にできないため、構造的に「質:高い」の研究は得られません。 観察研究が最良の証拠であり、確実性が「中」や「低い」にとどまるのはそのためです。
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添い寝(ベッド・布団の共有)は、乳児突然死症候群(SIDS)や授乳と関係する?
これは研究で分かっていることを中立に整理したもので、寝かせ方の指導や安全のアドバイスではありません。観察研究では、大人と同じ寝床で寝る添い寝は、とくに喫煙・飲酒・やわらかい寝具など他のリスクがあるときに、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まる方向と関連すると報告されています。一方で、添い寝は母乳育児と一緒に行われやすいという関連も一貫してみられます。実際にどう寝かせるかは、各国の安全な睡眠の指針(多くの国で「同じ部屋・別の寝床」が勧められています)を参照し、かかりつけの医師など専門家に相談してください。
うつぶせ寝は、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクと関係する?
赤ちゃんを仰向けで寝かせること(うつぶせ寝・横向き寝を避けること)は、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクを下げると、世界中の研究で一貫して示されています。加えて、やわらかい寝具を避ける・同じ部屋で別の寝床にする・受動喫煙を避ける・母乳・おしゃぶりなども、リスクを下げる方向と関連します。
母乳育児は、赤ちゃんの睡眠と関係する?
母乳で育った赤ちゃんは、1歳のときに睡眠時間が短くなりにくいという大規模な報告がある一方、母乳の回数が多いほど睡眠の質はやや低めという小規模な報告もあり、結果は一致していません。いずれも観察研究のため因果とは言えず、母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるもので優劣を決めるものではありません。
吸う癖(おしゃぶり・指しゃぶり・哺乳びん)は、子どもの中耳炎と関係する?
おしゃぶりを使う子は中耳炎(とくに急性中耳炎)にややかかりやすい傾向が報告される一方、指しゃぶりでは明らかな関連はみられません。観察研究が中心で、確からしさは低めです。
おくるみ(スワドリング)は、赤ちゃんの睡眠によい?注意点は?
おくるみをすると、赤ちゃんの静かな(深い)眠りが長くなり、眠りの状態が変わる回数が減る傾向があります。ただし安全のための注意が欠かせません。必ず仰向けで寝かせること、寝返りを始めたらおくるみをやめること、足や股関節は自由に曲げ伸ばしできるよう緩めにくるむこと(足を伸ばして固くくるむと発育性股関節形成不全のリスクが高まります)が大切です。また、ふだんおくるみをしていない赤ちゃんを急にきつくくるむと目が覚めにくくなり、乳幼児突然死のリスクを高めうる点にも注意してください。