EAACIガイドライン:乳幼児の食物アレルギー発症予防(2020年改訂版)
EAACI guideline: Preventing the development of food allergy in infants and young children (2020 update)
どんな研究?
01 — Summary欧州アレルギー・臨床免疫学会(EAACI)が11か国の専門家チームと系統的なエビデンス評価(GRADE法)に基づいて作成した食物アレルギー予防ガイドラインです。ピーナッツや卵を離乳食開始時(4〜6か月)から積極的に与えることがアレルギー予防に推奨されています。一方、加水分解乳・除去食・プロバイオティクス・プレバイオティクスについては予防効果が確立していないとされています。
要点
02 — Key points- 01ピーナッツと卵は離乳食開始時(4〜6か月)から与えることが食物アレルギー予防に推奨される
- 02加水分解乳・除去食によるアレルギー予防効果は確立されていない
- 03GRADE法を用いた系統的エビデンス評価に基づき、11か国の専門家が作成
ガイドライン文書であり独自の臨床データはない。主に欧米の集団を対象とした研究に基づいており、日本(アジア人)への適用には注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 系統的レビューに基づくガイドライン(GRADE法)
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Pediatric Allergy and Immunology
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.1111/pai.13496
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related食物アレルギー予防のための離乳食の開始時期:システマティックレビューの概観
離乳食の開始時期と食物アレルギー・アレルギー感作の関係を調べた複数のシステマティックレビューを統合したオーバービューです。アレルゲン食品(卵・ピーナッツなど)の早期(4〜6か月ごろ)導入は特定のアレルギー予防に有効とされますが、全般的なアレルギー感作への影響については証拠の確実性が低く、一般化には限界があります。
離乳食期における保護者のアレルゲン食品の与え方:ニュージーランドの乳児を対象とした観察研究
ニュージーランドの乳児625組を対象とした調査で、9〜10か月の時点で主要な食物アレルゲンをすべて与えられていたのは17%のみでした。赤ちゃん主導の離乳食(BLW)のアプローチを取る家庭ほどアレルゲン食品を与えやすく、市販の離乳食パウチの多用は卵・ピーナッツを与える機会を減らす傾向がありました。多くの保護者がアレルゲン食品の早期導入ができていないことが示されました。
食物アレルギー予防のための乳児栄養:実践的アプローチ
離乳食でアレルゲン食品(ピーナッツや卵など)を早期に導入することが、食物アレルギー予防において最も有望な戦略とされており、世界各国のガイドラインは「除去」から「積極的な導入」へとシフトしています。ただし、オーストラリアではガイドライン改訂後にアレルゲン導入率が上昇したにもかかわらず、食物アレルギーの有病率は大幅には減少しておらず、追加の予防策が必要とされています。離乳開始前の早期窓口(ビタミンD補充や保湿剤など)を対象とした研究が進行中です。