不活化ビフィズス菌(Bifidobacterium bifidum OLB6378)の摂取が満期産児の便中IgAに与える影響:二重盲検ランダム化プラセボ対照試験
Effects of the intake of non-live Bifidobacterium bifidum on the faecal IgA of full-term infants: a double-blind, randomised, placebo-controlled study
どんな研究?
01 — Summary満期産児100人を対象に、不活化ビフィズス菌(OLB6378)を配合した人工乳と配合しない人工乳を比較しました。生後4週時点で、不活化ビフィズス菌群の便中免疫グロブリンA(IgA)濃度がプラセボ群より有意に高く(p=0.047)、腸の免疫機能が高まる可能性が示されました。ただし、便中に不活化ビフィズス菌は検出されなかったため、生菌でなくとも効果がある可能性が示唆されています。
要点
02 — Key points- 01不活化ビフィズス菌入り人工乳を飲んだ児は、生後4週時点で便中IgA濃度が有意に高かった
- 02便中に不活化菌は検出されなかったことから、菌体成分そのものが免疫を刺激する可能性がある
- 03母乳育児が優先され、人工乳が必要な児のみが対象
サンプル数が少なく(100人)、便中IgAが臨床アウトカム(感染症・アレルギー予防)に直結するかは不明。母乳との混合栄養児も含まれ、結果の解釈に注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験(二重盲検プラセボ対照)
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- Bioscience of Microbiota Food and Health
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.12938/bmfh.2021-018
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related離乳期のビフィズス菌(B. infantis M-63)と、おなかの調子(ランダム化比較試験)
離乳の時期は腸内細菌が大きく変化し、便通が乱れたり感染しやすくなったりします。生後5か月〜3歳未満の健康な子ども100人を、ビフィズス菌(B. longum infantis M-63)をとるグループと偽薬のグループにランダムに分け、8週間、おなかの調子を比べた研究です。ビフィズス菌をとったグループは、正常な便の日数が多く、下痢が少ない傾向がありました。とくに母乳の子ではビフィズス菌が増えていました。
コリック(疝痛)症状のある乳児へのプロバイオティクス補給に対する保護者の認識と体験
0〜12か月の疝痛(コリック)症状がある乳児150名を対象に、ビフィズス菌(Bifidobacterium breve BR03・B632)を含むプロバイオティクス投与の効果を調べたところ、泣き時間や夜間覚醒などの症状が改善し、保護者の生活の質も向上したと報告されました。帝王切開出生や早産など複数のサブグループでも改善が見られました。
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母乳には乳糖・脂質に次ぐ第3の主成分として母乳オリゴ糖(HMO)が含まれており、赤ちゃんの腸内のビフィズス菌がこれを最も効率的に分解します。このレビューでは、ビフィズス菌の種・株によってHMO分解に必要な遺伝子セットが大きく異なることを整理し、HMO関連遺伝子の保有率とビフィズス菌優勢な腸内環境形成との関係を解析しています。プロバイオティクスや人工乳のHMO添加の効果を最大化するには、ビフィズス菌のHMO利用能の詳細な理解が必要とされています。