18か月の気質が40か月時の言語発達を予測する
Early temperament as a predictor of language skills at 40 months
どんな研究?
01 — Summary浜松出生コホートの901組の親子を対象に、18か月時の気質と40か月時の言語発達との関連を調べました。活動量(身体の動きの多さ)が高い子は言語発達が低い傾向があり、逆に知覚感受性(周囲に敏感に気づく)が高い子は言語発達が高い傾向がありました。気質が言語習得に関連している可能性が示されています。
要点
02 — Key points- 0118か月時に身体活動量(落ち着きのなさ)が高いと、40か月時の言語表出・理解が低い傾向があった
- 0218か月時の知覚感受性が高いと、40か月時の言語表出・理解が高い傾向があった
- 03日本の出生コホート(浜松)を対象にした縦断研究で、潜在的な交絡要因を調整済み
観察研究であり、気質と言語発達に因果関係があるとは言えない。サンプルは浜松地域に限られ、一般化には注意が必要。気質の測定は18か月の1時点のみ。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究(縦断)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- BMC Pediatrics
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1186/s12887-022-03116-5
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related幼児のスクリーンタイム中における親のコミュニケーション戦略:共同メディア視聴のスコーピングレビュー
幼児がスクリーン(テレビ・タブレットなど)を見ている際に親が一緒に関わる「共同メディア視聴(JME)」について、26の研究を系統的にまとめました。親が社会的学習の考え方に基づいて子どもと対話しながら視聴する戦略が最も多く報告されており、子どもの言語・認知・社会情動的発達の改善と関連していました。ただし、研究の数やデザインにばらつきがあり、どの戦略が最も効果的かを確定するにはさらなる研究が必要です。
対話型読み聞かせは幼児のお話力(ナラティブ能力)を伸ばすか:メタアナリシス
対話型の読み聞かせ(子どもに問いかけながら読む方法)が幼児のお話力(物語を理解・構成する力)に与える効果をメタアナリシスで検討した研究です。複数の実験・準実験研究を統合した結果、対話型読み聞かせはお話力の向上と関連する傾向が示されました。読み聞かせの種類や子どもの年齢などが効果の大きさに影響する可能性も示されています。
就学前のメディア使用と発達の縦断的関連:母親の教育水準による調整効果
ドイツのコホート研究で、3歳時のテレビ視聴時間・電子メディア使用と、1年後(4歳)の認知・言語・運動・社会情緒発達との関連を調べました。1日1時間超のテレビ視聴は、認知力と言語力の低さと関連していました。とくに母親の教育水準が低〜中程度の場合に言語力への悪影響が顕著で、高学歴の場合は有意な関連が見られませんでした。現代的な電子メディア(タブレット等)は発達との有意な関連は示されませんでした。