S3ガイドライン:アレルギー予防(ドイツ2022年改訂版)
S3 Guideline Allergy Prevention
どんな研究?
01 — SummaryドイツのS3ガイドライン(2022年改訂)では、286件の研究を系統的に検索・評価し、妊娠・授乳中の食事、乳児期の栄養介入に関するアレルギー予防推奨をまとめています。離乳食でのアレルゲン早期導入(特に卵・ピーナッツ)がアレルギー予防に最も有望とされ、加水分解乳や除去食による予防は推奨されなくなりました。授乳そのものは多くの健康上の利点があるため引き続き推奨されます。
要点
02 — Key points- 01卵・ピーナッツなどの早期導入(4〜6か月)はアレルギー予防に有効な可能性がある
- 02加水分解乳・除去食によるアレルギー予防は現在は推奨されていない
- 032013〜2020年の文献286件を評価した系統的文献検索に基づく
本論文はガイドライン文書であり、独自の臨床データはない。欧米(主にドイツ)の状況を対象としており、日本への適用には注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 系統的レビューに基づくガイドライン
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Allergologie select
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.5414/alx02303e
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedアレルギー疾患予防のためのプロバイオティクス国際ガイドライン(GLAD-P)
世界アレルギー機構(WAO)がGRADEシステムを用いてまとめた、アレルギー疾患予防へのプロバイオティクス使用に関するガイドラインです。プロバイオティクスは腸内細菌叢を介して免疫を調節し、アレルギー発症を防ぐ可能性があるとされましたが、エビデンスの質は低〜非常に低く、条件付き推奨(リスクの高い妊婦・授乳中の女性・乳児)にとどまりました。
妊娠中のアボカド摂取と子どもの食物アレルギーリスクの低下との関連:KuBiCo研究
フィンランドのKuBiCo出生コホートで、妊娠中にアボカドを食べた母親(2,272名)の赤ちゃんが1歳時に食物アレルギーになるリスクを調べました。アボカドを摂取した母親の子どもは、摂取しなかった母親の子どもと比べて食物アレルギーのリスクが約44%低い傾向が見られました。鼻炎・喘鳴・アトピー性皮膚炎との関連は見られませんでした。
妊娠中のポリフェノール濃度と子どものアトピー・呼吸器アウトカム:LiNA研究
妊娠中の母体血・尿中のポリフェノール(抗酸化・抗炎症成分)の客観的な測定値と、子どもの早期のアトピー・呼吸器疾患リスクとの関連を検討したコホート研究です。食事中のポリフェノール摂取は、子どものアレルギーや喘息リスクを低減させる可能性が示唆されましたが、抄録の詳細な結果が限定的です。