乳幼児期の抗菌薬(抗生物質)の使用と、アレルギー性鼻炎(メタアナリシス)
Meta-analysis of early-life antibiotic use and allergic rhinitis.
どんな研究?
01 — Summary生まれて間もない時期の抗菌薬(抗生物質)の使用と、子どものアレルギー性鼻炎(花粉症などの鼻のアレルギー)との関係を、多くの研究からまとめたメタアナリシスです。乳幼児期に抗菌薬を使ったことは、アレルギー性鼻炎と関連していました。ただし、抗菌薬の種類や量までは詳しく分かっていません。
要点
02 — Key points- 01乳幼児期の抗菌薬使用とアレルギー性鼻炎の関係をまとめたメタアナリシス
- 02早期の抗菌薬使用とアレルギー性鼻炎の関連が見られた
- 03腸内細菌の変化が関わる可能性
- 04抗菌薬の種類・量の詳細は不明
観察研究が中心で、抗菌薬が直接アレルギーを引き起こすと断定はできません。抗菌薬を使うような感染や体質が背景にある可能性もあります。必要な抗菌薬は医師の判断で使うものであり、自己判断で避けないでください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- メタアナリシス
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Open Medicine
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1515/med-2022-0459
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中・乳幼児期の腸内細菌に影響する薬と、子どもの食物アレルギーのリスク(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳幼児期の抗菌薬・胃酸を抑える薬・プロバイオティクスの使用と、子どもの食物アレルギーとの関連を調べた研究をまとめたメタアナリシスです。約166万人の母親と約516万人の子どものデータを統合した結果、妊娠中や生後2年までの抗菌薬使用は、食物アレルギーのリスクの高さと関連していました。プロバイオティクスの使用には、食物アレルギーを減らす関連はみられませんでした。
乳幼児期の抗菌薬と腸内細菌の変化、子どものアレルギーの関連(システマティックレビュー)
妊娠中から10歳までの抗菌薬の使用と、腸内細菌の変化、子どものアレルギー(ぜんそく・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎)との関連を調べた研究をまとめたシステマティックレビューです。150万人以上を含む15件の研究の多くで、妊娠中や生後2年までの抗菌薬使用が、特にぜんそくやアトピー性皮膚炎のリスクの高さと関連していました。抗菌薬の種類・時期・期間が腸内細菌の乱れや発症に関わる要因として挙げられています。
帝王切開での抗菌薬を使う時間と、子どものぜんそく・湿疹・鼻炎のリスク(自然実験)
帝王切開のときに母親へ抗菌薬を投与する時間(赤ちゃんを取り出す前か、へその緒を切った後か)の違いで、子どもの5歳時点のぜんそく・湿疹・アレルギー性鼻炎に差が出るかを、英国の出生コホート約3,000人で調べた研究です。投与の時間による差はみられず、出産前に抗菌薬を受けた群でこれらのアレルギーのリスクが高まる証拠はありませんでした。