幼児のスクリーンタイムと神経発達の関連を和らげる要因としての外遊び
Outdoor Play as a Mitigating Factor in the Association Between Screen Time for Young Children and Neurodevelopmental Outcomes
どんな研究?
01 — Summary日本の出生コホート研究(885人)で、2歳時のスクリーンタイムが4歳時の発達と関係するか、そして外遊びがその関係を和らげるかを調べた研究です。1日1時間超のスクリーンタイムは4歳時のコミュニケーション・日常生活スキルの低下と関連していました。日常生活スキルへの影響は、週6〜7日の外遊びをすることで部分的に緩和されていましたが、コミュニケーションへの影響は外遊びとは関係がありませんでした。
要点
02 — Key points- 012歳時の長いスクリーンタイムは4歳時のコミュニケーション・日常生活スキルの低下と関連していた
- 02外遊びは日常生活スキルへのスクリーンタイムの影響の約18%を和らげていた
- 03外遊びは社会性スコアとも独立して正の関連があった
観察研究であり因果関係は示せない。スクリーンタイムの量・内容や外遊びの質は自己申告に基づく。発達評価はVineland Adaptive Behavior Scaleを使用しており、親の評価が含まれる。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 出生コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- JAMA Pediatrics
- 発表年
- 2023
- DOI
- 10.1001/jamapediatrics.2022.5356
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related幼児のテクノロジー使用に関する保護者と医療専門家の認識を評価するアンケートの体系的レビュー
2010〜2024年に発表された0〜5歳の子どものテクノロジー使用に関する保護者の認識を調べた研究85件をレビューしました。保護者はデジタル機器の学習面でのメリットを認めつつも、子どもの身体的健康・感情・行動への悪影響を懸念していました。調査に使われた質問票の多くは信頼性・妥当性の検証が不十分であり、今後はより精度の高いツールの開発が求められます。
幼児のスクリーンタイム中における親のコミュニケーション戦略:共同メディア視聴のスコーピングレビュー
幼児がスクリーン(テレビ・タブレットなど)を見ている際に親が一緒に関わる「共同メディア視聴(JME)」について、26の研究を系統的にまとめました。親が社会的学習の考え方に基づいて子どもと対話しながら視聴する戦略が最も多く報告されており、子どもの言語・認知・社会情動的発達の改善と関連していました。ただし、研究の数やデザインにばらつきがあり、どの戦略が最も効果的かを確定するにはさらなる研究が必要です。
就学前のメディア使用と発達の縦断的関連:母親の教育水準による調整効果
ドイツのコホート研究で、3歳時のテレビ視聴時間・電子メディア使用と、1年後(4歳)の認知・言語・運動・社会情緒発達との関連を調べました。1日1時間超のテレビ視聴は、認知力と言語力の低さと関連していました。とくに母親の教育水準が低〜中程度の場合に言語力への悪影響が顕著で、高学歴の場合は有意な関連が見られませんでした。現代的な電子メディア(タブレット等)は発達との有意な関連は示されませんでした。