ピーナッツアレルギー有病率が低い地域における乳児期のピーナッツ導入とピーナッツアレルギー:日本環境と子どもの研究(JECS)
Infantile Peanut Introduction and Peanut Allergy in Regions With a Low Prevalence of Peanut Allergy: The Japan Environment and Children's Study (JECS).
どんな研究?
01 — Summaryピーナッツアレルギーの少ない日本において、乳児期早期のピーナッツ導入が4歳時のピーナッツアレルギー発症を予防するかを7万4千組以上の母子データで調べた大規模コホート研究です。ピーナッツアレルギーが少ない地域では、乳児期のピーナッツ早期導入とアレルギー予防の関連について確認が必要なことが示されています。
要点
02 — Key points- 0174,240組の母子を含む大規模前向きコホート研究(日本)
- 02ピーナッツアレルギー有病率が低い地域での早期導入の効果を調べた数少ない研究
- 03早期導入とピーナッツアレルギー発症との関連を統計的に解析
コホート研究であり因果関係は示せない。アレルギー有病率が低い集団では、介入効果の検出が難しい。皮膚プリックテストなどの確認なしに診断されたアレルギーが含まれる可能性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Journal of Epidemiology
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.2188/jea.je20230210
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related食物アレルギー予防のための離乳食の開始時期:システマティックレビューの概観
離乳食の開始時期と食物アレルギー・アレルギー感作の関係を調べた複数のシステマティックレビューを統合したオーバービューです。アレルゲン食品(卵・ピーナッツなど)の早期(4〜6か月ごろ)導入は特定のアレルギー予防に有効とされますが、全般的なアレルギー感作への影響については証拠の確実性が低く、一般化には限界があります。
離乳食期における保護者のアレルゲン食品の与え方:ニュージーランドの乳児を対象とした観察研究
ニュージーランドの乳児625組を対象とした調査で、9〜10か月の時点で主要な食物アレルゲンをすべて与えられていたのは17%のみでした。赤ちゃん主導の離乳食(BLW)のアプローチを取る家庭ほどアレルゲン食品を与えやすく、市販の離乳食パウチの多用は卵・ピーナッツを与える機会を減らす傾向がありました。多くの保護者がアレルゲン食品の早期導入ができていないことが示されました。
食物アレルギーの予防
食物アレルギーの予防戦略について過去20年の変化をまとめたレビューです。高リスク乳児(卵アレルギーや重度のアトピー性皮膚炎がある子)には、生後早期にピーナッツを導入することでピーナッツアレルギーを予防できる可能性があるという証拠が示されています。一方、妊娠中や授乳中の母親が除去食を続けることは食物アレルギー予防に効果がないとされています。