妊娠中・産後3年間のパニック障害:系統的レビュー
Panic disorder during pregnancy and the first three years after delivery: a systematic review.
どんな研究?
01 — Summary妊娠中から産後3年間のパニック障害(強い不安・動悸などの発作)に関する75件の研究をまとめたレビューです。パニック障害の経過は個人によって大きく異なり、出産の合併症・産後うつ・赤ちゃんの発達にも影響する可能性が示されています。母子の関係性にも影響が及ぶことがある点が指摘されています。
要点
02 — Key points- 01産後のパニック障害の経過は個人差が大きく、一定のパターンはない
- 02パニック障害は出産合併症や産後うつと関連する可能性がある
- 03乳幼児の発達や母子関係への影響も示唆されている
研究ごとに評価方法が異なりメタアナリシスは実施できていません。多くの研究が異なる尺度・時期を使用しており、比較が難しい状況です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 系統的レビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- BMC Pregnancy and Childbirth
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1186/s12884-024-07127-1
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠前・妊娠中の体重への認識と産後うつの関係:中国南部の調査
中国南部で約2,169人の産後の母親を対象に、自分の体重を実際より「太っている」または「痩せすぎている」と認識することと産後うつの関係を調べました。体重の自己認識のゆがみ(特に太っていると誤認する場合)が産後うつの状態と関連する可能性が示されました。
妊娠中の新型コロナ(SARS-CoV-2)感染と子どもの神経発達:観察研究のシステマティックレビュー・メタアナリシス
妊娠中に新型コロナに感染した母親から生まれた子どもと、感染しなかった母親の子どもで、乳幼児期の発達に差があるかを、11件の観察研究をまとめて調べた研究です。全体としては、妊娠中の感染と子どもの発達の遅れとの間に、はっきりした関連は見られませんでした。妊娠初期の感染では発達の点数がやや低い可能性も示されましたが、これは3件のみの分析でばらつきが大きく、確かなことは言えません。
産後の母親の精神科入院と子どもの発達・学業への影響:系統的レビューとメタアナリシス
産後に母親が精神科へ入院した場合、子どもの発達や学力にどう影響するかを複数の研究をまとめて調べました。母親が産後に精神的な理由で入院していた子どもは、そうでない子どもと比べて、社会性・感情・身体の発達の遅れがみられるリスクが約1.3〜1.5倍高い傾向がありました。学業面でもつづりや作文の成績が低い関連がみられました。ただし研究間のばらつきが大きく、解釈には注意が必要です。