超加工食品が妊娠期・思春期・成人期の脳の発達に与える影響
The consequences of ultra-processed foods on brain development during prenatal, adolescent and adult stages.
どんな研究?
01 — Summaryこのレビューは、妊娠中・幼少期・思春期における超加工食品(スナック・インスタント食品など)の多い食事が脳の発達に悪影響を与える可能性をまとめています。妊娠中の高UPF食は妊娠高血圧や糖尿病のリスク上昇と関連し、子どもの認知機能への影響が示唆されます。ただし、直接的な因果関係はまだ十分に確立されていません。
要点
02 — Key points- 01妊娠中の超加工食品多用は妊娠高血圧や妊娠糖尿病リスクと関連し、子どもへの影響が示唆される
- 02乳幼児期・思春期の超加工食品の多い食事は認知機能や精神的健康に悪影響を与える可能性がある
- 03砂糖・脂肪・食品添加物の多い食事が腸内環境を乱し脳発達に影響する経路が考えられている
ナラティブレビューであり系統的な文献評価ではない。妊娠期・幼少期の超加工食品と脳発達の直接的な因果関係を示した研究は限られている。多くのエビデンスは成人や動物実験からの外挿である。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Frontiers in Public Health
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.3389/fpubh.2025.1590083
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の食事パターンと新生児・乳幼児期の神経発達との関連:スコーピングレビュー
妊娠中に地中海食や野菜中心の健康的な食事パターンをとると、赤ちゃんの脳の白質の成熟度が高く、2歳時点の発達スコアも良い傾向があることが示されました。反対に、加工食品が多い食事パターンは子どもの発達スコアの低さと関連していました。妊娠中の全体的な食事の質が脳の発達に影響する可能性があります。
妊娠中のDHA摂取がマウス仔の脳内DHA代謝物を増やし、メチル水銀による行動障害を軽減する
妊娠中のマウスにDHAを補充すると、仔マウスの脳内にDHAとその代謝物が増え、メチル水銀(魚介類の汚染物質)による体重・握力・運動機能・記憶力への悪影響が抑えられることがわかりました。この保護効果はDHA代謝物が母乳や臍帯血を通じて移行することで生じると考えられます。ただし動物実験の結果であり、ヒトへの直接の適用には慎重な解釈が必要です。
周産期の環境が学業成績と脳発達に与える影響:スコーピングシステマティックレビュー
早産と出生前のアルコール曝露が、子どもの脳構造・機能と学業成績(読み・算数)にどう関係するかをまとめたレビューです。早産で生まれた子は白質・灰白質の体積変化や言語処理の違いが見られ、認知機能や学業成績への影響が多くの研究で報告されました。妊娠中のアルコール摂取でも類似した脳の構造的・機能的変化と学業への悪影響が示されました。