子どもの腸内細菌の形成と、微生物を整える製剤(プロバイオティクスなど)の活用
Formation of gut microbiota and application of microecological regulators in children.
どんな研究?
01 — Summary子どもの腸内細菌がどのように作られていくかと、プロバイオティクスなどの製剤の使われ方をまとめた総説です。特定の菌の種類は、急性の胃腸炎や抗菌薬による下痢などを予防できる可能性があると整理しています。多くは従来の治療を補う使い方で、効果は菌の種類によると述べています。
要点
02 — Key points- 01子どもの腸内細菌は出産様式・授乳・離乳食などで変化していく
- 02特定の菌は急性胃腸炎や抗菌薬による下痢などを予防できる可能性がある
- 03プロバイオティクスは多くの場合、従来の治療を補う位置づけで使われる
- 04効果は菌の種類によって異なり、用途に合う菌を見つけるのは難しいと述べている
これは個々の研究をまとめた総説であり、新たに比較実験を行ったものではありません。具体的な効果の大きさや確実さは菌の種類・対象によって異なります。一般化には注意が必要で、使う前に医師への相談が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 総説(レビュー)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Translational pediatrics
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.21037/tp-2025-303
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どもの下痢と便秘に対するプロバイオティクス:アンブレラ・メタアナリシス
子どもの下痢や便秘にプロバイオティクスが役立つかを、これまでの多くのシステマティックレビューやメタアナリシス(35件)をまとめて評価した研究です。下痢については、起こる頻度が減り、続く期間も平均で約1.85日短くなる傾向が示されました。一方、便の回数を増やす効果(便秘への効果)ははっきりしませんでした。
複数の菌を含むプロバイオティクスと、保育施設の子どものよくある感染症:ランダム化比較試験
保育施設に通う子ども118人を、5種類の菌を含むプロバイオティクスを飲むグループと、見た目が同じ偽薬を飲むグループに無作為に分けて、24週間くらべた研究です。研究の後半では、おなかの感染症(胃腸炎など)が偽薬より少ない傾向が見られましたが、効果が出るまでに8週間ほどかかりました。一方、呼吸器の感染(かぜなど)には差が見られませんでした。
プロバイオティクスは子どものくり返す呼吸器感染を減らし、腸内細菌と免疫を整える:ランダム化比較試験
かぜなどの呼吸器感染をくり返す子ども120人を、2種類の菌を含むプロバイオティクスを飲むグループと、見た目が同じ偽薬を飲むグループに無作為に分けて、180日間くらべた研究です。プロバイオティクスのグループでは、発熱やせき、上気道感染、気管支炎、肺炎などの回数や続いた日数が、偽薬よりも少なかったと報告されています。身長や体重の伸びは両グループとも正常で、治療に関係する副作用は報告されませんでした。