絡み合う夜:添い寝の情動的・物質的・文化的側面
Entangled nights: The affective, material, and cultural politics of co-sleeping
どんな研究?
01 — Summaryニュージーランドで16組の母子ペアを対象に、添い寝(コスリーピング)の実態を質的に調査しました。添い寝は個人の「選択」ではなく、夜間ケアをめぐる物質的・文化的・感情的な複合的要因から生まれることが示されました。「安全か危険か」という二項対立を超え、育児の現実を反映した理解と支援が必要とされています。
要点
02 — Key points- 01添い寝は個人の選択というより、育児文脈の複合的な相互作用から生じていた
- 02「安全」と「危険」の二項対立では現実の夜間ケアの複雑さを捉えられない
- 03文化的・感情的・物理的要因が絡み合っていることが示された
16組という小規模な質的研究であり、量的な効果を評価できない。ニュージーランド固有の文化的文脈が強く、他国への一般化は限定的。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 質的研究
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Journal of Health Psychology
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1177/13591053251340965
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related米国における安全な乳児睡眠ガイドラインへの遵守状況:2016〜2022年の動向と格差
米国で約12万人の母親を対象にした大規模調査(2016〜2022年)によると、仰向け寝・ベッド共有なし・硬い寝具・おしゃぶり使用という4つの安全睡眠ガイドラインへの遵守率は横ばい傾向で、低所得・低学歴・黒人・ヒスパニック系の母親で非遵守率が高いことが示されました。睡眠関連乳児死亡の格差を縮小するためには、こうした社会的要因への対策が必要とされています。
母親の喫煙・電子タバコ使用と乳児の睡眠環境が乳児突然死(SUDI)に与える影響:ニュージーランドのケースシリーズ
2022〜2023年にニュージーランドで発生した乳児突然死(SUDI)101件を分析したところ、72.3%が添い寝中に発生していました。母親の喫煙が51.5%、電子タバコ(ベイピング)が30.3%のケースで報告されており、電子タバコの使用は添い寝中の死亡と特に関連していました。民族間の格差も拡大しており、マオリ系乳児の死亡率はヨーロッパ系の約12倍でした。
ベビーベッドで寝かせるという安全睡眠推奨に従おうとした保護者の経験:質的研究
オーストラリア・クイーンズランド州の生後約3か月の乳児を持つ保護者3,341人(97%が母親)の自由記述を分析しました。約3分の1の保護者が乳児を別に寝かせるという指導に従うことが難しいと回答し、その理由として乳児の気質・母乳育児・保護者の疲労が挙げられました。リスク最小化のアプローチ(添い寝を完全禁止するのではなく、より安全な方法を指導する)を公衆衛生メッセージに取り入れる必要性が示されています。