乳児の疝痛(コリック)と腸の炎症の関わり(システマティックレビュー・メタアナリシス)
The Role of Inflammation in Infant Colic-A Systematic Review and Meta-Analysis.
どんな研究?
01 — Summary赤ちゃんの疝痛(コリック)に、腸の軽い炎症が関わっているかを、8件の研究からまとめたものです。便の中の炎症の目印(カルプロテクチン)を調べた研究を統合したところ、疝痛のある赤ちゃんではこの目印がやや高い傾向がみられました。腸の状態と疝痛のつながりを示す材料の一つとされています。
要点
02 — Key points- 018件の研究をまとめたシステマティックレビュー・メタアナリシス
- 02便の炎症の目印(カルプロテクチン)が疝痛の赤ちゃんでやや高い傾向
- 03腸の軽い炎症が疝痛に関わる可能性を支持する材料とされる
- 04この目印が疝痛の診断の手がかりになるか今後の検討課題
まとめられた研究の数は少なく、研究ごとのばらつきもあります。腸の炎症と疝痛に関連がみられても、どちらが原因かを示すものではありません。この研究はプロバイオティクスの効果を直接調べたものではなく、なぜ腸に関わる対策が検討されるのかの背景を示すものです。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス(観察研究のまとめ)
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Acta Paediatrica
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1111/apa.70489
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児の疝痛(コリック)に対する、シメチコンと加熱処理した Bacillus coagulans の混合剤の効果:予備的研究
疝痛(コリック)の赤ちゃん41人に、シメチコンと加熱処理した菌(Bacillus coagulans)の混合剤を28日間与えた予備的な研究です。89%の赤ちゃんで泣く時間が半分以上に減り、睡眠や保護者の生活の質も改善したと報告されています。ただし比較する対照群がない小規模な研究のため、効果を確認するにはさらなる検証が必要です。
乳児の疝痛(コリック)に対するプロバイオティクス(L. reuteri DSM 17938)の効果と安全性(総説)
赤ちゃんの疝痛(コリック=原因のはっきりしない激しい泣き)に、ある種のプロバイオティクス(L. reuteri DSM 17938という菌)が役立つかをまとめた総説です。これまでの研究では、この菌をとると母乳で育つ赤ちゃんで泣く時間が減りやすい傾向が報告されています。一方で、ミルク(人工乳)で育つ赤ちゃんでは効果がはっきりしないことが多いとされています。
赤ちゃんの疝痛(コリック)・激しい泣きと、その後のアレルギー(アトピー)
赤ちゃんの疝痛(コリック:原因がはっきりしないのに激しく泣くこと)や過度の泣きと、その後の子ども・思春期のアレルギー(アトピー)との関係を調べた研究です。なだめにくい泣きや、おなかの不快を伴うような泣きは、その後のアレルギー体質(アトピー)になりやすさの早期のサインである可能性が示されました。