乳児の疝痛(コリック)に対するプロバイオティクス(L. reuteri DSM 17938)の効果と安全性(総説)
Efficacy and Safety of Limosilactobacillus reuteri DSM 17938 in Infantile Colic: A Narrative Review From Pathogenesis to Clinical Practice.
どんな研究?
01 — Summary赤ちゃんの疝痛(コリック=原因のはっきりしない激しい泣き)に、ある種のプロバイオティクス(L. reuteri DSM 17938という菌)が役立つかをまとめた総説です。これまでの研究では、この菌をとると母乳で育つ赤ちゃんで泣く時間が減りやすい傾向が報告されています。一方で、ミルク(人工乳)で育つ赤ちゃんでは効果がはっきりしないことが多いとされています。
要点
02 — Key points- 01疝痛は生後数か月の赤ちゃんによく見られ、約2割が経験するとされる
- 02L. reuteri DSM 17938という菌は母乳で育つ赤ちゃんで泣く時間が減りやすい傾向
- 03ミルク(人工乳)で育つ赤ちゃんでは効果がはっきりしない
- 04健康な満期産の赤ちゃんでは安全性は比較的良いとされる
- 05まずは親への説明と安心のサポートが大切だと述べている
これは複数の研究を著者がまとめて述べた総説(ナラティブレビュー)であり、研究を機械的に選んで統合したものではないため、書き手の選び方の影響を受けます。効果は赤ちゃんの状況(母乳かミルクか)によって変わり、すべての子に当てはまるわけではありません。サプリの使用は自己判断せず医師に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー(総説)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Cureus
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.7759/cureus.107824
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児の疝痛(コリック)に対する、シメチコンと加熱処理した Bacillus coagulans の混合剤の効果:予備的研究
疝痛(コリック)の赤ちゃん41人に、シメチコンと加熱処理した菌(Bacillus coagulans)の混合剤を28日間与えた予備的な研究です。89%の赤ちゃんで泣く時間が半分以上に減り、睡眠や保護者の生活の質も改善したと報告されています。ただし比較する対照群がない小規模な研究のため、効果を確認するにはさらなる検証が必要です。
乳児の疝痛(コリック)と腸の炎症の関わり(システマティックレビュー・メタアナリシス)
赤ちゃんの疝痛(コリック)に、腸の軽い炎症が関わっているかを、8件の研究からまとめたものです。便の中の炎症の目印(カルプロテクチン)を調べた研究を統合したところ、疝痛のある赤ちゃんではこの目印がやや高い傾向がみられました。腸の状態と疝痛のつながりを示す材料の一つとされています。
母親の腸内細菌の構成が、新生児の免疫と幼児期のアレルギーに与える影響:システマティックレビュー
母親の腸内細菌の構成が、赤ちゃんの免疫やアレルギーのなりやすさとどう関係するかを、74件の研究をまとめて調べたシステマティックレビューです。帝王切開や妊娠中の抗菌薬使用はアレルギーのリスクと関連し、母乳・プロバイオティクス・食事の工夫は予防に役立つ方向と整理しています。地域による違いも大きいと述べています。