母親の腸内細菌の構成が、新生児の免疫と幼児期のアレルギーに与える影響:システマティックレビュー
Impact of Maternal Microbiota Composition on Neonatal Immunity and Early Childhood Allergies: A Systematic Review.
どんな研究?
01 — Summary母親の腸内細菌の構成が、赤ちゃんの免疫やアレルギーのなりやすさとどう関係するかを、74件の研究をまとめて調べたシステマティックレビューです。帝王切開や妊娠中の抗菌薬使用はアレルギーのリスクと関連し、母乳・プロバイオティクス・食事の工夫は予防に役立つ方向と整理しています。地域による違いも大きいと述べています。
要点
02 — Key points- 0174件の研究をまとめたシステマティックレビュー
- 02帝王切開や妊娠中の抗菌薬使用はアレルギーのリスクと関連
- 03母乳・プロバイオティクス・食事の工夫は予防に役立つ方向と整理
- 04地域による影響の違いが大きいと指摘している
まとめた研究にはランダム化比較試験のほか、コホート研究や観察研究が含まれており、観察研究の部分は関連であって因果関係を示すものではありません。菌の種類や対象が研究ごとに異なりばらつきが大きく、結論を確定するにはさらなる検証が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Pediatric reports
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.3390/pediatric17030067
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中・乳児期のプロバイオティクスと、子どもの食物アレルギー・腸内細菌(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳児期にプロバイオティクス(体によいとされる菌)を摂ることが、子どもの食物アレルギーや腸内細菌にどう影響するかを、37件の研究からまとめたものです。妊娠中・乳児期のプロバイオティクスの摂取は、食物アレルギー全体のリスクをやや下げる(相対リスク0.79)方向と関連していました。
妊娠中・出生後のプロバイオティクスとω-3脂肪酸の摂取が、乳児期のアレルゲンへの免疫反応に与える影響
妊娠中から乳児期にかけてプロバイオティクス(L. reuteri)やω-3脂肪酸をとると、乳児の免疫の発達にどう影響するかを調べたランダム化比較試験です(117組の母子)。プロバイオティクスをとった群では、アレルゲンに対する免疫反応のパターンに変化がみられ、免疫の成熟が進む可能性が示されました。ただし、実際の食物アレルギーの発症そのものを比べた研究ではありません。
妊娠中・乳幼児期の腸内細菌に影響する薬と、子どもの食物アレルギーのリスク(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳幼児期の抗菌薬・胃酸を抑える薬・プロバイオティクスの使用と、子どもの食物アレルギーとの関連を調べた研究をまとめたメタアナリシスです。約166万人の母親と約516万人の子どものデータを統合した結果、妊娠中や生後2年までの抗菌薬使用は、食物アレルギーのリスクの高さと関連していました。プロバイオティクスの使用には、食物アレルギーを減らす関連はみられませんでした。