先住民の子ども・若者の喘鳴に関係する要因(世界の研究の系統的レビュー)
Factors associated with wheezing in Indigenous children and adolescents: A systematic review of the global literature.
どんな研究?
01 — Summary世界各地の先住民の子ども・若者を対象に、喘鳴に関係する要因を17の研究(参加者14万人弱)からまとめたレビューです。たばこの煙や室内の汚染、住環境といった環境の要因、収入や医療へのアクセスといった社会経済の要因、性別や出生体重、感染、アレルギーといった生物・臨床の要因が、喘鳴と関連していました。喘鳴の要因は一つではなく、複数が重なって関わると考えられています。
要点
02 — Key points- 01世界の先住民の子ども・若者17研究(約14万人)から喘鳴の要因をまとめた。
- 02たばこの煙・室内の汚染・住環境などの環境要因が喘鳴と関連していた。
- 03収入や医療へのアクセスなどの社会経済要因も関連していた。
- 04性別・出生体重・感染・アレルギーなど、複数の要因が重なって関わると考えられる。
観察研究をまとめたもので、関連を示すにとどまり、原因と結果(因果)の証明ではありません。多くが横断研究で北米に偏っており、先住民が対象のため日本の子どもにそのまま当てはまるとは限りません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 観察研究をまとめた系統的レビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- PLOS One
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0345711
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related母親の摂食障害と子どもの呼吸器の症状(EUの子どもコホート連携の研究)
ヨーロッパの7つのコホート、母子13万組以上のデータをまとめて、妊娠前の母親の摂食障害と子どもの呼吸器の症状の関連を調べた研究です。妊娠前に摂食障害があった母親の子どもでは、就学前の喘鳴や学童期のぜんそくがやや多い傾向がみられました。母親のうつや不安を除いても関連は残りました。あくまで関連であり、摂食障害が直接ぜんそくを起こすと示したものではありません。
乳幼児期の呼吸器感染症と子どものぜんそくの関連:メタアナリシスの視点から
乳幼児期のさまざまな経験とぜんそくや喘鳴の関係を調べた51件の研究を集めて、数値をまとめたメタアナリシスです。乳幼児期に呼吸器のウイルス感染にかかった子は、後に喘鳴やぜんそくになりやすい傾向がみられました。アレルゲンへの反応や環境要因も関連した一方、妊娠中の栄養対策やプロバイオティクスでは効果ははっきりしませんでした。
大気汚染と子どものぜんそくの関連:近年の証拠のシステマティックレビュー
2000〜2025年に発表された観察研究を集めて整理したレビューです。合わせて350万人以上の子どものデータから、PM2.5や二酸化窒素(NO2)などの大気汚染物質に長く触れることと、子どものぜんそくの発症や悪化が関連していました。とくに乳幼児期の曝露で影響が大きい傾向がみられた、と報告しています。