1〜2歳の子をもつ親への子育て支援プログラムの効果を調べたランダム化比較試験(スウェーデン)
Little All Children in Focus (Little ACF) - evaluation of a parenting support programme for parents of children aged 1-2 years in Sweden: a randomised controlled trial.
どんな研究?
01 — Summaryスウェーデンで、1〜2歳の子をもつ親832人を対象に、4回の子育て支援プログラム(Little All Children in Focus)の効果を調べた試験です。参加者をくじ引きのように2つのグループに分け、プログラムを受けた親と、子どもの発達についての動画講座を受けた親を比べました。その結果、プログラムを受けた親では、子どもの気持ちを支える関わり方が少し増えました。一方で、子育ての自信やストレス、子どもの情緒発達などには、はっきりした差は見られませんでした。
要点
02 — Key points- 01親832人をくじ引きで分けて比べたランダム化比較試験
- 02子どもの気持ちに寄り添う関わり方が、対照群より少し増えた
- 03子育ての自信・ストレスや子どもの情緒発達には明確な差はなかった
- 04プログラムは親の参加・継続のしやすさという点では良好だった
- 05短い4回のプログラムでも、関わり方の一部に変化が出る可能性を示した
短期間の評価で、長く続く効果や子どもの発達への影響は分かっていません。スウェーデン語を話す親が対象で、他の国・言語にそのまま当てはまるとは限りません。多くの項目で差が出なかった点にも注意が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- BMC Public Health
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1186/s12889-026-27733-2
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related母親の「今ここに寄り添う子育て」と、その後の幼児の情緒・認知の発達との関連
アメリカの低所得で多様な背景をもつ母親316人とその子どもを追跡し、子どもの今の様子に落ち着いて気づき寄り添う子育て(マインドフルな子育て)と、子どもの発達との関係を調べました。生後18か月のときにこうした関わりが多い母親では、その場で観察した応答的な関わりも多く、6か月後の子どもの情緒・行動・言葉の発達も良い方向と関連していました。母親の気分の落ち込みの影響を差し引いても、この関連は見られました。
親の応答的な関わり(敏感さ)と子どもの発達の関係を、過去のレビューをまとめて検証(アンブレラレビュー)
親が子どものサインに気づき、正しく読み取って、すばやくほどよく応えること(敏感な関わり)と、子どもの発達との関係を調べた研究です。過去に行われた17件のメタアナリシス(多くの研究をまとめた解析)をさらにまとめ直しました。その結果、親の敏感な関わりは、子どもの認知や言葉の力、愛着の安定とゆるやかに関連し、情緒や行動の問題とは弱く関連していました。研究者らは、応答的な関わりが幼児期の発達を支える大切な要素になりうると述べています。
家庭での学びの機会と応答的な関わりは、就学前の子どもの発達と関係するか(低・中所得国でのシステマティックレビュー)
東アジア・太平洋地域の低・中所得国を対象に、家庭での学びの機会(絵本やおもちゃ、語りかけなど)や、子どもに寄り添う応答的な関わりと、2〜5歳の子どもの発達との関係を調べた研究をまとめました。19件の研究のうち18件で、家庭での学びや関わりが豊かなほど、子どもの発達が良いという関連が報告されていました。ただし測り方が研究ごとにばらばらで、結果は慎重に読む必要があると著者らは述べています。