NICU入院中の早産児の父親のPTSDとカンガルーケアの効果:後ろ向き研究
A retrospective study on post-traumatic stress disorder in fathers of preterm infants in the NICU and the effectiveness of kangaroo care intervention
どんな研究?
01 — SummaryNICUに入院中の早産児を持つ父親の約25%にPTSD症状が見られ、病気への不安・社会的サポートの低さ・抑うつが独立したリスク因子でした。カンガルーケア(肌と肌の触れ合い)を実施すると、父親のPTSD症状・病気への不安・抑うつが改善する可能性が示されました。ただし対象規模が小さく、前後比較のデザインです。
要点
02 — Key points- 01早産児の父親の約25%(62/251人)がPTSDスクリーニング陽性
- 02カンガルーケア後にPTSD症状・抑うつ・病気への不確実感が有意に改善
- 03乳児の出生体重・父親の職業・教育歴もPTSDリスクと関連
後ろ向き横断分析とカンガルーケアの準実験的前後比較を組み合わせたデザインであり、対照群がなく因果関係の確立は難しい。単一施設・中国の研究で、一般化には限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 後ろ向き観察研究+準実験的介入前後比較
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Frontiers in Psychiatry
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3389/fpsyt.2026.1670036
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related早産の就学前児における社会情緒的な困難:複数の評価者による比較研究
早産で生まれた5歳児70人を満期産の子32人と比較すると、臨床的な診断レベルには達しないものの、行動面・社会情緒面での困難が多くみられました。親は内在化症状や自閉症関連の特性をより多く報告し、先生の評価は在胎週数や出生体重との関連が強かったです。NICU入院中の痛みを伴う処置が多いほど後の行動問題と関連し、カンガルーケアが多いほど社会的困難が少ない傾向がありました。
NICUへのディベロップメンタルケア導入と早産児の早期臨床アウトカム
ウクライナの1施設でディベロップメンタルケア(カンガルーケアを含む)を導入する前後の早産児210人を比較した観察研究です。ケア導入後は、遅発性敗血症・脳室内出血・未熟児網膜症(重症)の割合が低下し、在院日数や人工呼吸器装着期間も短くなりました。また退院時の母乳育児率が高い傾向もみられました。
在胎22〜28週の早産児における早発型敗血症:国際コホート研究
2007〜2023年に11か国の新生児登録に参加した在胎28週未満の超早産児を対象にした大規模後ろ向きコホート研究です。早発型敗血症(生後3日以内に起こる菌血症など)の頻度や死亡・合併症との関連が調べられました。早発型敗血症は超早産児の予後を悪化させる可能性があることが示されました。