乳幼児期のBMI変化軌跡と関連する要因:日本の縦断研究
Factors Associated with Changes in Body Mass Trajectories during Infancy: A Longitudinal Analysis in Japan
どんな研究?
01 — Summary日本の900人の子どもを出生から追跡した縦断研究で、乳幼児期のBMIの推移に影響する要因を調べました。母親の喫煙、ミルク育児、保育施設の利用、出生時体重・出産順位・在胎週数などが子どものBMI軌跡と関連していることが示されました。
要点
02 — Key points- 01母親の喫煙は乳幼児期のBMI上昇と関連していた
- 02育児環境(授乳方法・保育施設利用)や出生時体格がBMI軌跡に影響していた
- 03日本の地方都市の全出生児を対象とした縦断研究
単一市町村の研究で地理的な一般化に限界がある。観察研究のため因果関係は示せない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 縦断コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- PLoS ONE
- 発表年
- 2016
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0166291
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related大豆タンパク乳児用ミルク・牛乳ベースミルク・母乳育児の乳児期〜思春期にわたる長期縦断比較
米国で行われた「Beginnings Study」は、大豆ミルク・牛乳ミルク・母乳で育てた乳児600人を思春期まで追跡した大規模コホート研究です。母乳育児は乳児期の体重増加が緩やかで、6歳・14歳時点でも体格(BMI・脂肪量・腹囲)が低い傾向が続きました。骨の発達、神経認知の多くの項目、生殖器の発達については、母乳・大豆ミルク・牛乳ミルクの3群で大きな差はありませんでした。腸内細菌叢や脳波(言語関連の反応)には早期の違いが見られましたが、長期的な影響は限定的でした。
乳児期の母親の喫煙は子どものアレルギー疾患リスクを高める:日本全国縦断調査
日本の約3万8千人を対象にした大規模調査で、生後6か月時に母親が喫煙していると、5歳半までに子どものアレルギー性鼻炎・結膜炎のリスクが高まる傾向が示されました。さらに父親も喫煙している場合は、気管支ぜんそく・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎のリスクも有意に高くなりました。家庭内の禁煙がアレルギー予防につながる可能性があります。
周産期における乳児貧血のリスク因子
東京の聖路加国際病院で生まれた3472組の母子を追跡し、生後3・6・9か月での乳児貧血のリスク因子を調べた研究です。授乳方法が乳児貧血の最も重要なリスク因子で、完全母乳育児の乳児は混合栄養や人工栄養の乳児より貧血になりやすい傾向がありました。また、臍帯血のヘモグロビン値が低い乳児も後期乳児期に貧血になりやすい可能性が示されました。