世帯の食料不安と子どもの過体重・肥満の関連
Household food insecurity and its association with childhood overweight and obesity
どんな研究?
01 — Summaryスペイン・マドリード地域の2〜14歳の子ども1,938人のデータを用い、世帯の食料不安(十分な食べ物が得られないこと)と過体重・肥満の関連を調べました。食料不安がある世帯の子どもは過体重・肥満のリスクが高く、より低年齢・低所得・親の教育水準が低い世帯で食料不安が多いことが示されました。
要点
02 — Key points- 01食料不安がある世帯の子どもほど過体重・肥満のリスクが高かった
- 02食料不安は低所得・低学歴の世帯に多く見られた
- 03食料支援と栄養教育の組み合わせが子どもの肥満対策に重要と示唆された
プレプリント(査読前)であり、結果は確定的ではない。横断研究であり因果関係は示せない。スペインの特定地域のデータであり、日本への直接適用には限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Research Square
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.21203/rs.3.rs-1901568/v1
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related貧困が世帯教育水準と子どもの肥満の関係を媒介する:米国の観察研究
米国の代表的な健康調査データ(6〜17歳の子ども約2万1,754人)を用いて、世帯の教育水準・貧困・子どもの肥満の関係を調べました。世帯の教育水準が低いほど肥満リスクが高く、その関連のうち約19%は貧困(低所得)が媒介していることが示されました。この関係は年齢・性別・人種を問わず一貫していました。
親と子どものBMIの規定因子:食料不安と地中海食への遵守の役割
トルコの学齢期の子ども775組の親子を対象にした横断研究で、食料不安を抱える世帯では子どもの過体重・肥満の割合が高い傾向がみられました。食料不安は世帯人数が多く収入が低い家庭で多く、親のBMIとも有意な関連がありました。一方、地中海食の遵守スコアは食料不安の有無やBMI区分で有意差はみられませんでした。
貧困と子どもの肥満:現在のエビデンスと今後の研究方法論
貧困と子どもの肥満の関係に関する既存の研究をまとめたレビュー論文です。先進国の観察研究では、家庭の貧困と子どもの肥満リスク上昇が一貫して示されています。倫理的・実施上の制約からRCTは難しいため、操作変数法・差の差分析・回帰非連続デザインなどの準実験的手法が今後の因果推論に有望とされています。