食物アレルギーの一次予防における早期免疫調節のための食事戦略
Dietary strategies for early immune modulation in primary food allergy prevention
どんな研究?
01 — Summary食物アレルギーの主要なリスク因子である乳児期のアトピー性皮膚炎(湿疹)は、皮膚からのアレルゲン感作を促すことが知られています。一方、消化管(口から)へのアレルゲン暴露は免疫寛容を誘導する可能性があります。ピーナッツや卵の早期経口導入が食物アレルギーの発症を大幅に減らすことが主要な試験で示されており、早期のアレルゲン導入が一次予防の中心的な戦略とされています。
要点
02 — Key points- 01乳児期の湿疹(アトピー性皮膚炎)は食物アレルギーの主要なリスク因子であり、皮膚からの感作が原因の一つ
- 02ピーナッツ・卵の早期経口導入(離乳食期)がアレルギー発症リスクを大幅に下げることが主要RCTで示されている
- 03湿疹の治療・管理も食物アレルギー予防の重要な戦略
ナラティブレビューのため体系的な文献評価ではない。早期導入の推奨は特に高リスク(湿疹あり)児への研究に基づく部分が大きく、低リスク児への一般化に注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- BMJ Nutrition Prevention & Health
- 発表年
- 2023
- DOI
- 10.1136/bmjnph-2023-000678
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related食物アレルギー予防のための離乳食の開始時期:システマティックレビューの概観
離乳食の開始時期と食物アレルギー・アレルギー感作の関係を調べた複数のシステマティックレビューを統合したオーバービューです。アレルゲン食品(卵・ピーナッツなど)の早期(4〜6か月ごろ)導入は特定のアレルギー予防に有効とされますが、全般的なアレルギー感作への影響については証拠の確実性が低く、一般化には限界があります。
離乳食期における保護者のアレルゲン食品の与え方:ニュージーランドの乳児を対象とした観察研究
ニュージーランドの乳児625組を対象とした調査で、9〜10か月の時点で主要な食物アレルゲンをすべて与えられていたのは17%のみでした。赤ちゃん主導の離乳食(BLW)のアプローチを取る家庭ほどアレルゲン食品を与えやすく、市販の離乳食パウチの多用は卵・ピーナッツを与える機会を減らす傾向がありました。多くの保護者がアレルゲン食品の早期導入ができていないことが示されました。
食物アレルギーの予防
食物アレルギーの予防戦略について過去20年の変化をまとめたレビューです。高リスク乳児(卵アレルギーや重度のアトピー性皮膚炎がある子)には、生後早期にピーナッツを導入することでピーナッツアレルギーを予防できる可能性があるという証拠が示されています。一方、妊娠中や授乳中の母親が除去食を続けることは食物アレルギー予防に効果がないとされています。