小学校の始業時刻・睡眠の機会とぜんそく発症との関係
0366 School Start Times, Sleep Opportunity, and Asthma in Elementary School Children
どんな研究?
01 — Summary全米代表サンプル(約7,940人)を用いた追跡研究で、幼稚園(年長)の始業時刻が早いほど、その後5年間でぜんそく診断を受けるリスクがやや高い傾向が示されました。最も始業時刻が早いグループ(7時45分以前)では、5年後のぜんそく有病率が最も遅いグループより約6ポイント高く、調整後のオッズ比は1.47でした。睡眠不足が気道の炎症に関係する可能性が考えられています。
要点
02 — Key points- 01幼稚園の始業時刻が早い(7時45分以前)ほど、4〜5年後にぜんそくと診断されるリスクが1.3〜1.5倍高かった
- 0217.6%の子どもが7時45分以前に登校しており、ぜんそく有病率は17.2%だった
- 03睡眠不足が慢性的な気道炎症(ぜんそく)のリスクを高める可能性がある
観察研究であり因果関係は言えません。ぜんそくは親の申告によるもので診断の精度に限界があります。始業時刻と睡眠時間の直接的な測定がなく、睡眠不足が経路かどうかは未確認です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 縦断的コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- SLEEP
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1093/sleep/zsaf090.0366
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related睡眠不足と週末の寝だめは学齢期の子どもの食行動と関連する
131人の学齢期の子ども(平均10.2歳)を対象に、アクチグラフで客観的に測定した睡眠とChild Eating Behavior Questionnaire(CEBQ)で評価した食行動の関連を調べました。睡眠が不足している(夜間8時間未満)子どもでは、食べ物への関心が高まりお腹がすいていないときでも食べやすい傾向が見られました。特に肥満の子どもでは睡眠不足と満腹感の低下が顕著でした。
韓国の小学生における睡眠不足・運動頻度・メディア使用と口腔健康の関連
韓国の小学生約9万3000人のデータをもとに、睡眠時間・運動頻度・メディア使用と虫歯・歯周病・歯並びの問題との関連を調べました。睡眠が8時間未満であると、虫歯・歯周病・歯並びの問題すべてで有病率が高く、特に虫歯・歯周病との関連が強く見られました。運動頻度が低いこと・メディア使用時間が長いことも虫歯や歯磨きの問題と関連していました。
一貫したしつけと就寝ルーティンが、夏休み中の小学生のBMI増加と概日リズムの乱れの関係を和らげる
夏休み中の小学生(5〜8歳)119人を対象にした観察研究で、概日リズム(体内時計)が乱れると体重が増えやすい傾向があることが示されました。さらに、親の一貫したルール作りや毎晩の就寝ルーティンが整っている家庭では、リズムの乱れによるBMI上昇が抑えられる可能性が示唆されました。夏休みのような生活リズムが崩れやすい時期に、規則正しい就寝習慣が子どもの体重管理に役立つかもしれません。