早産児の壊死性腸炎予防におけるプロバイオティクス補充の有効性と安全性:システマティックレビュー・メタアナリシス
Efficacy and Safety of Probiotic Supplementation in Preventing Necrotizing Enterocolitis in Preterm Infants: A Systematic Review and Meta-analysis
どんな研究?
01 — Summary早産児を対象に51件のRCT(計10,664人)をまとめたメタアナリシスでは、プロバイオティクスの投与が壊死性腸炎(NEC)の発症、死亡リスク、遅発性敗血症を有意に減らすことが示されました。複数菌株の組み合わせが単一菌株より効果が高く、ラクトバチルス・ラムノサスGGやウシラクトフェリンとの組み合わせが最も効果的でした。プロバイオティクス関連の敗血症は報告されませんでした。
要点
02 — Key points- 01プロバイオティクス投与で早産児のNEC発症・死亡・敗血症リスクが有意に低下
- 02複数菌株の組み合わせが単一菌株より効果的で、ラクトバチルス・ラムノサスGGを含む製剤が特に有効
- 03安全性は良好で、プロバイオティクス関連の敗血症例は報告されなかった
含まれた研究の質や対象集団、プロバイオティクスの種類・用量に大きな異質性がある。最適な菌株・用量はまだ確立されていない。早産児に特化した結果であり、正期産児や健康な乳児には適用できない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス(RCTのまとめ)
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Libyan Journal of Medical Research
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.54361/ljmr.19.2.50
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related生後24時間以内に開始したカンガルーケアが早産・低出生体重児に与える効果:システマティックレビューとメタアナリシス
早産や低出生体重の赤ちゃんに対し、生後24時間以内にカンガルーケア(親の胸で抱っこするスキンシップケア)を始めることの効果をまとめた研究です。早期に開始した方が、遅く始めた場合や通常ケアに比べて、体温調節・体重増加・母乳育児率などの面で改善する可能性が示されています。
母乳バンクデータベースに登録された壊死性腸炎(NEC)症例の分析
日本の母乳バンクデータベースに登録された極低出生体重児1,324人のうち、ドナー母乳を受けていても1.58%(21人)が壊死性腸炎(NEC)を発症しました。NEC発症に関連する要因として、動脈管開存症(PDA)、感染症、人工乳への切り替え、眼科的処置などが挙げられました。著者らは、血行動態の管理、人工乳の導入を遅らせること、完全母乳由来の食事継続がNEC予防に重要と指摘しています。
超低出生体重児への人工乳開始タイミングが短期予後に与える影響
日本の母乳バンクデータベースを用いた744人の超低出生体重児(1,500g未満)の分析では、人工乳の導入を34週以降に遅らせることで、慢性肺疾患(BPD)や在宅酸素療法、壊死性腸炎のリスクが低下する傾向が示されました。32〜34週に導入した場合は治療を要する未熟児網膜症リスクも低下しました。生後24時間以内から母乳(自分の母乳またはドナー母乳)による経腸栄養を開始することの重要性も確認されました。