妊娠悪阻(つわり重症型)と在胎不相応小児(SGA)の関連:日本環境と子どもの健康研究(JECS)
Relationship between hyperemesis gravidarum and small-for-gestational-age in the Japanese population: the Japan Environment and Children's Study (JECS)
どんな研究?
01 — Summary妊娠中の極端なつわり(妊娠悪阻)が赤ちゃんの出生体重に関係するかを、日本全国の大規模コホート研究(JECS)のデータで調べました。妊娠悪阻のある女性では、在胎週数に対して小さく生まれる赤ちゃん(SGA)のリスクが高い傾向がみられました。
要点
02 — Key points- 01大規模コホート研究(JECS)のデータを用いた解析
- 02重篤なつわり(妊娠悪阻)を経験した妊婦では在胎週数不相応の小さい赤ちゃん(SGA)が生まれやすい傾向
- 03早期妊娠の栄養状態が胎児の成長に影響する可能性を示唆
観察研究のため因果関係は示せない。妊娠悪阻の定義が研究によって異なる可能性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Journal of Obstetrics and Gynaecology Research
- 発表年
- 2016
- DOI
- 10.1111/jog.13136
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related潰瘍性大腸炎を持つ妊婦はSGA児(在胎週数に対して小さい赤ちゃん)を産むリスクが高い:日本環境と子どもの研究
日本の大規模コホート研究で、潰瘍性大腸炎を持つ妊婦214人と持たない妊婦約9万7000人を比較しました。潰瘍性大腸炎のある妊婦は在胎週数に対して小さい赤ちゃん(SGA)を産む割合が高い傾向がありました。妊娠初期に貧血や炎症がある場合、リスクはさらに高まりました。ただしこれは関連を示す観察研究であり、因果関係ではありません。
母体血・臍帯血の重金属濃度とSGA児のキャッチアップ成長の関係:JECSによる分析
日本の大規模コホート研究(JECS)のデータを用いて、小さく生まれた子(SGA)4,683組を対象に、妊娠中の重金属(カドミウム・鉛・水銀など)への曝露がその後のキャッチアップ成長と関係するか調べました。臍帯血のカドミウム濃度が高いほど、3〜4歳時点でのキャッチアップ成長の失敗と関連しており、カドミウム曝露がSGA児の発育回復を妨げる可能性が示されました。
母親の出生体重と子どもの低出生体重・SGA(在胎週数に対して小さい)リスクとの関連:前向きコホート研究
母親自身が低出生体重(2500g未満)で生まれた場合、その子どもも低出生体重や在胎週数に対して小さく生まれるリスクが有意に高くなることが示されました。特に母親の出生体重が低いほど子どもの在胎週数不相応小児(SGA)のリスクが高い線形の関係がみられました。