母親の肥満が子どもの長期的な健康に与える影響
Influence of maternal obesity on the long-term health of offspring.
どんな研究?
01 — Summary妊娠中の母親の肥満と、子どもが将来かかえる健康問題との関連を整理した総説です。観察研究では、母親の肥満が子どもの肥満や心臓病、2型糖尿病、ぜんそくのなりやすさと関連すると報告されています。さらに、認知の働きが伸びにくいことや、発達上の問題(脳性まひを含む)が増える可能性にも触れています。なぜそうなるのかの仕組みとして、DNAの働き方の変化(エピジェネティクス)などが想定されています。
要点
02 — Key points- 01母親の肥満は子どもの肥満・心臓病・2型糖尿病・ぜんそくのなりやすさと関連
- 02認知の働きの伸びにくさや神経発達の問題(脳性まひを含む)との関連も指摘されている
- 03動物実験では母親の肥満が子に影響する仕組み(DNAの働き方の変化など)が示唆される
- 04妊娠前に体重を減らした母親では子の肥満リスクが下がるという報告もある
- 05介入で確かめた研究はまだ少なく、因果関係や対策の効果ははっきりしていない
中心となるのは観察研究で、関連が見られても因果関係とは言えません。家庭の生活習慣や社会的・経済的な背景など、母親の肥満以外の要因が影響している可能性が残ります。仕組みの裏づけは動物実験が中心で、人にそのまま当てはまるとは限りません。総説であり、まとめ方による偏りもありえます。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 総説(ナラティブレビュー)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- The lancet. Diabetes & endocrinology
- 発表年
- 2017
- DOI
- 10.1016/s2213-8587(16)30107-3
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中のコリンと子どもの神経発達:ランダム化比較試験と観察研究のシステマティックレビュー
妊娠中のコリン摂取が子どもの脳や発達によいかを、人を対象にした研究をまとめて調べたレビューです。コリンを補う4件のランダム化比較試験と5件の観察研究を集めて検討しました。結果は研究によってばらつきがあり、効果が見られた項目もありましたが、多くの項目では差がありませんでした。著者らは、現時点では妊娠中のコリンが子どもの発達をよくするとも、よくしないとも言い切れないと結論づけています。
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