ビタミンDとカルシウム併用が母体・新生児の経過に与える効果:準実験的臨床試験
Effectiveness of Vitamin D supplementation in combination with calcium on risk of maternal and neonatal outcomes: A quasi-experimental clinical trial.
どんな研究?
01 — Summary妊娠後期の妊婦を2つのグループに分け、ビタミンD単独と、ビタミンD+カルシウム(1日500mg)を比べた試験です。カルシウムを加えたグループのほうが、妊娠高血圧腎症や新たに起こる妊娠高血圧、たんぱく尿が少ない傾向がみられました。新生児についても低出生体重などが少ない傾向が報告されています。
要点
02 — Key points- 01妊娠後期の妊婦でビタミンD単独とビタミンD+カルシウムを比べた小規模な試験。
- 02カルシウムを加えると妊娠高血圧腎症や妊娠高血圧が少ない傾向がみられた。
- 03新生児の低出生体重などの経過もよい傾向が報告された。
- 04参加人数が少なく、割り付けが厳密なランダム化ではない点に注意。
参加人数が少ない準実験的な試験で、グループ分けが厳密なランダム化ではないため偏りが入りやすい研究です。報告された効果の差が非常に大きく、過大評価の可能性があります。ビタミンDと組み合わせた結果のため、カルシウム単独の効果は分かりません。1つの小規模研究の結果として慎重にみる必要があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 準実験的臨床試験
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Tzu chi medical journal
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.4103/tcmj.tcmj_184_23
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中のカルシウム補給:臨床研究のシステマティックレビュー
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妊娠高血圧腎症の予防における低用量アスピリンとカルシウム併用の効果:システマティックレビューとメタアナリシス
妊娠高血圧腎症のリスクが高い妊婦に、低用量アスピリンとカルシウムを併用した場合の効果を調べたランダム化試験7件をまとめた解析です。アスピリン単独と比べて、併用したグループでは妊娠高血圧腎症や妊娠高血圧、早産が起こりにくい傾向がみられました。著者は、高リスクの妊婦では併用を検討する価値があるとしています。
妊娠中の少量カルシウム補給に関する2つのランダム化試験
WHOは食事からのカルシウムが少ない地域の妊婦に、妊娠高血圧腎症(妊娠中に血圧が上がり臓器に負担がかかる状態)の予防のため1日1500〜2000mgのカルシウム補給をすすめています。ただ服用量が多く飲みづらいため、インドとタンザニアで合わせて約2万人の初産の妊婦を対象に、1日500mgが1500mgに劣らないかを比べました。妊娠高血圧腎症の起こりやすさは両国とも少量と多量でほぼ同じで、少量でも劣らないという結果でした。早産については、インドでは少量でも劣りませんでしたが、タンザニアでは判定の基準を超えました。