妊娠中のカルシウムは、妊娠高血圧(妊娠高血圧腎症)を防ぐ?
ランダム化試験やそのまとめでは、妊娠中のカルシウム補給は妊娠高血圧腎症や早産を減らす傾向がみられます。ただし効果は食事からのカルシウムが不足している人や高リスクの人で特にはっきりしており、十分に取れている人で同じ効果があるかははっきりしません。必要性は医師に相談を。
大規模なランダム化試験やRCTをまとめたレビューがあり質の高い根拠から出発できる一方、効果が食事のカルシウム不足や高リスクの集団に集中し、十分に取れている日本の読者にそのまま当てはまるとは限らない(非直接性)ため1段下げて中とした。
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カルシウムの補給は、子どもの骨や血圧によい?
カルシウムの補給は、子どもの骨の量を増やしたり、血圧をやや下げたりする可能性が、ランダム化比較試験で示されています。ただし効果は小さめで、骨への効果は補給をやめた後も続くとは限らず、身長を伸ばす効果は確認されていません。
妊娠中のオメガ3(魚油・DHA)は、早産を防ぐ?
妊娠中にオメガ3(魚油・DHAなど)を補給すると、早産、とくに34週より前の早い早産がやや減る可能性が、ランダム化比較試験をまとめた研究で示されています。効果はそれほど大きくなく、もともとオメガ3が足りている人では追加の補給で得られる利益は小さいとみられます。一方で、血を固まりにくくする働きから出産時の出血が増える可能性も指摘されており、量や時期(とくに妊娠後期)には注意が必要です。
妊娠中のカフェイン(コーヒー)は、出生体重や早産と関係する?
妊娠中のカフェイン摂取が多いほど、低出生体重や小さく生まれる赤ちゃん(SGA)との関連がいくつもの研究でおおむね一貫して報告されており、目安の上限より少ない量でも関連が見られることがあります。一方で、もともと摂取量が少なめの集団を追った大規模な研究では明確な関連が出ないこともあり、根拠の多くは観察研究です。妊娠中のカフェインは控えめにという一般的な助言は変わらず、適量は個人差があるため医師に相談を。
妊娠期の葉酸サプリは、子どもの神経発達によい?
葉酸は神経管の異常(二分脊椎など)を防ぐ効果がはっきりしており、妊娠前からの摂取が勧められています。ADHDや自閉スペクトラム症などへの効果は、リスク低下と関連する可能性はあるものの根拠は弱く、はっきりしていません。
妊娠中の運動は安全で、母子に役立つ?
妊娠中の適度な運動は安全とされ、妊娠糖尿病や早産のリスク低下、子どもの発達と関連する報告があります。一方で効果は限定的との試験もあります。内容や強度は安全のため医師に相談してください。