タイの子どもにおける食物アレルギーの乳幼児期のリスク因子と臨床的特徴
Early‐Life Risk Factors and Clinical Features of Food Allergy Among Thai Children
どんな研究?
01 — Summaryタイの5歳未満の子どもを対象にした症例対照研究で、食物アレルギーの発症に関わるリスク因子を調べました。アトピー性皮膚炎の既往、家族歴のある場合、帝王切開での出産などが食物アレルギーのリスクと関連していました。一方、離乳食の開始時期(早め・遅め)も関連が認められました。
要点
02 — Key points- 01アトピー性皮膚炎の既往と家族のアレルギー歴が食物アレルギーの主なリスク因子
- 02帝王切開による出産も食物アレルギーのリスク上昇と関連
- 03離乳食の開始時期(早すぎ・遅すぎ)もリスクと関連している可能性がある
症例対照研究のため因果関係は示せない。タイの単一施設のデータであり、日本など他の国への一般化には限界がある。想起バイアス(保護者の記憶に頼るデータ)の可能性あり。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 症例対照研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Pediatric Allergy and Immunology
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.1111/pai.14248
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related韓国の学童における食物アレルギーの実態と、関連する要因(離乳食の開始時期など)
韓国の小・中学生約1万2千人を対象に、食物アレルギーの広がりやきっかけとなる食品、関連する要因を全国規模で調べた調査です。離乳食(補完食)の開始が生後7か月以降と遅かったことや、母乳のみの期間が長かったこと、アトピー性皮膚炎などが、食物アレルギーと関連していました。原因の特定ではなく、関連を示した横断的な調査です。
赤ちゃん・子どもの食物アレルギーの危険因子(システマティックレビュー・メタアナリシス)
40か国・約280万人を対象にした190件の研究をまとめ、子どもの食物アレルギーがどれくらい起こるか、何が関わるかを調べた大規模なレビューです。食べ物で症状を確かめた研究では、食物アレルギーはおよそ4.7%に見られました。最も確かな関わりが示されたのは、乳児期のアトピー性皮膚炎(湿疹)など、すでにあるアレルギー体質でした。
離乳食を始める時期と、食物アレルギー・湿疹・ぜんそく・アレルギー性鼻炎(システマティックレビュー)
米国政府(USDA・保健省)のプロジェクトの一環として、離乳食(母乳・ミルク以外の食べ物)を始める時期と、子どもの食物アレルギー・アトピー性皮膚炎(湿疹)・ぜんそく・アレルギー性鼻炎との関係を調べたシステマティックレビューです。離乳食を始める年齢と、これらのアレルギーの起こりやすさとの間には関係がない、という中くらいの確かさの結論が示されました。